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2006年07月23日

私は紅茶好きな花のOL  1999年の事・・・

2年半の結構楽しく過ぎていったOL生活。
勉強にはなったけど、なんだろう、この違和感は・・・・。

ある日、「何か違うことを始めよう!」(突然思う)
会社だってもっと若くてかわいい子が替わりに入ってきたら喜ぶぞ!

思いついてしまったら、やってみないと諦めがつかない私。今までそれ
で、何度も失敗しているけれど、もう一度やってみよう!

さて、何をするかな~。

投稿者 happy-tealife : 16:02

なんで紅茶??

なんで紅茶だったんだろう。

しかし、実はこれは私にとってすごく自然な結果。

純粋に昔から紅茶が大好きだった。
そのうえ、コーヒーが飲めなかった。

気がつけば、いつも紅茶を飲んでいた。
友達も私を遊びに誘うのは、夜であっても「お茶しに行かない??」って、
聞いていたほど。

紅茶と言うのは、一人でゆったり楽しむのも良し。
友達とおしゃべりしながら飲むも良し。

久しぶりに会う人とでも「お茶しない?」の一言で、
すぐに長年のブランクなんて飛んで行ってしまうと思う。

紅茶は人の間にある、温かいものに思えたのだ。

「そんな紅茶を自分のライフワークに出来たらいいな~。」

そこから全てが始まった。

つまらないことだが、私の母は、真剣な顔で、私が紅茶好きな事を
こんな風に分析した。

「あなたが、お腹にいる間、紅茶をよく飲んだから、こんなにも
紅茶好きになったのね~。すごいわね~。不思議ね~。」(^。^;

投稿者 happy-tealife : 16:02

紅茶を仕事にするって何??どんな仕事??

紅茶を通して何が出来る?どんな仕事があるの??

そう思って回りを見渡した時、「ティーインストラクター」を発見。

日本紅茶協会が認可している資格だ。1年間、養成コースに毎週
通い、テストに受かればもらえるというもの。

他には、ブルックボンドがやっているもの。などなど。

早速、日本紅茶協会の大阪支部に直接行って、資料をもらってきた。

ふむふむ・・・・。

ブルックボンドにも行ってきた。1ヶ月の初級コースを受講。

ふむふむ・・・・。

なかなか勉強になったな。でも、ちゃんとしたコースはちょっと高い・・・。

とろこで、資格を持つと言うことは、どういうことなんだ?

人に信頼を与えるということか~。

ん~。自分の中で何がひっかかってるんだ??

紅茶の専門店で働きながら知識を身につけるか。
それも、良い考えだ。

ティーテイスター、ティーブレンダーもあるな。

でも、これらの人はどこで勉強したんだろう。
きっと、学校ではない。

すべては、経験だ。

人生甘くない。

修行に出なきゃ!!

しかし、いったいどこへ・・・。

投稿者 happy-tealife : 16:02

なんでそこで、イギリスに行ったの??

ある、昼下がり。

ふと、「なんで紅茶を日本で教わるの?イギリスで飲まれてるんだよ。」

「なんだ、簡単だ!イギリスに行こう!」

資格が欲しかったわけじゃないんだー!
紅茶を純粋に学びたかったんだ!!すっきりしたー!

そういえば、紅茶の本を出している人に資格を持ってる人なんて、ほとんど
いないぞ。

自己流で行こう!

「自己流で紅茶を学び、たくさんの人と楽しめる場所を作ることにしよう!」

それが、第一段階。「自己流紅茶教室を開く」ことになった。

しかし、資格を持たないと言うことは、自分でその信頼を作らなくては
いけない。

問題は知識。

がんばらなきゃ。

修行だ~!!<Part Ⅱ>

注:これは私の主観なので失礼なことを書いているかもしれません。
  でも、この時は本当にこう思ったので、素直に書いてみました。
  失礼があったらお詫びします。

投稿者 happy-tealife : 16:01

日本でイギリスにある紅茶学校を探す

結論から言うと、イギリスには紅茶の学校はない。

いたるところで、紅茶の学校の情報を聞いたが、皆無。

「日本では情報はないけれど、イギリスに行ったらたくさんあると
思いますよ。」と、言われるだけ。

途方にくれていた頃、「ブリティッシュカウンシル」が紅茶セミナーを開く。
しかも、講師はイギリス人。

この先生に聞いてみよう!

その結果、先生は私に快く教えて下さいました。

「イギリスには、tea and coffee museum というところがある。
そこで、紅茶を学ぶ事が出来ます。イギリスに行ったら連絡してみな
さい。」そして、ホームページのアドレスを教えてもらったのだった。

私はやっと紅茶学校の情報を得たことに安堵。

こんなにも、学校を探すのに苦労するとは思わなかった・・・。

しかし!それは、学校ではなかったのだ~!!

このことはイギリスに着いて1ヶ月したころに直面することになる。

※イギリスには、日本人観光客向けの一日体験アフタヌーンティーや、
  単発の教室ならたくさんあるのです。

投稿者 happy-tealife : 16:00

出発の日!!2000年4月2日

とうとう、迎える出発日当日。何を隠そう、とっても心はどんより。
彼が空港に車で送ってくれる。妹と妹の彼も同乗。父と母はまるで
どこかに私達がドライブにでも行くかのように、家の前でいたって普通
に手を振る。

なんで私はイギリスに行くなんて言い出したんだろう・・・。
n.jpg

空港に着いて、私達はカフェへ。私は緊張のあまりなにも喉を通らず。
妹の彼は、「おれ!ホットケーキ!!」
「おいおい、緊張感無男(きんちょうかん なしお)・・・」
私の記憶が定かならば、彼はミックスジュースも飲んでいた。

なにはともあれ、彼のお陰で、その場の空気が和んでいたような。

「じゃ、そろそろ行かなきゃ。」

この分じゃ、泣かずにお別れができそう。
と、思ったのもつかの間。妹が、と~っても悲しそうな目を。
あっと言う間に、涙のお別れ!

私はお別れを告げて、出国審査を受けるべく、出国カードを記入しなが
泣いていた始末。
しかも、時間が実はぎりぎりだったことが判明。走りながら泣く始末。

泣きながら走ってる時に、上のほうから「なお~!」

ボロボロの顔で上を見てみると、ガラス越しに3人が手を振っている。

あの風景と「なお~!」の声は一生忘れないでしょう。

お陰で、更に一層泣きながら飛行機へ乗り込んだのでした。

飛行機の中でもず~っと泣いていたのは言うまでもありません。

投稿者 happy-tealife : 15:59

大事な入国書類が!!

飛行機に乗り込んでからず~っと、涙の波がやってきました。
時にはおさまったり、また何かをきっかけにシクシクやってました。

本当にイギリス行きを後悔した唯一の時。

しかし、泣き疲れ、現金なことに4時間もすれば、お腹も一杯、機内も
真っ暗。爆睡が私に襲いかかってきました。

ぐ~~。

起きた時、やっぱり自分はイギリスに向かっているんだと実感。

そこで、イギリスに入国するのにとても大切な書類をチェック。
必要なものは銀行の残高証明と語学学校の入学許可書。

「この人は、日本にお金もあるし、学校にも通うので、労働目的では
ないのですよ」を証明してくれる大事な書類です。

ところが、それらがまさかの 「無い!!」

留学初心者、大慌て!

かばんを真剣に探しても見当たらない!
昨日の夜、荷物をチェックしてる時は絶対入れたのに・・・。

理由は、空港のチェックインカウンターで、私が機内持ちこみの手荷物
が、あまりに多いのを見るに見かねた彼が、「一つにまとめたら?」

そこで、足指健康グッズなどはスーツケースに移されたのでした。
そのとき、運悪く一緒に入れてしまったようです。

イギリスで入国審査をするのは、荷物を受け取る前。
どうしよう・・・・。
入国拒否されて、日本に強制送還とかになったら・・・。
あ、でも、そうしたらまたみんなにあえるな~。

だめだ~。そんなことで帰ったら、一生後悔する!!(結構現実的)

投稿者 happy-tealife : 15:58

就労学生ビザ取得!!

語学学校入学許可書をもってないことに気がついてからは、
お別れの悲しみなんかどこへやら。

どうして良いかわからない!

運良く、スチュワーデスさんの一人が日本人。英語の全くダメな私は
彼女にすべてを任せることに決めた。(勝手に)

「あの~、入学許可書を荷物に積み込んでしまって、手元にないんです
が、こういう場合どうしたらいいでしょうか?」

スチュワーデスさん「ん~。困ったわね~。ごめんなさい。私には分から
ないわ。」

終わり・・・。

そうこうしているうちに、イギリスに着陸。

あ~、入国審査のカウンターまで来てしまった。
あっ。日本人ツアーガイドさんだ!助けてくれるかも!

「あの~。かくかくしかじか・・・・」
ツアーガイド「そんなん知らんわ!私は忙しいねん!」

ひっど~!!!絶対今後一切○○旅行会社は使わへんねん!!
ふん!もうどうにでもなれ!!こうなったら、スマイル作戦だ!

入国審査の為、入国カードを記入。オキュペーション?って何??
あの頃の私の英語力はひどかった。
「occupation=職業」を知らなかった。

とにかく、入国審査官のお兄さんに事情を説明。あの英語力で
どうやって伝えたのかは、夢中だったので覚えていない。

パスポートをお兄さんに預けるかわりに、荷物を先に取りに行って
良いことに。よかった。

あのあと、荷物が1時間遅れて出てくることになっても、機嫌良く待って
いたのでした。

その甲斐あってか、普通の学生ビザ+就労(バイトのできる)ビザを
運良く手に入れることが出来たのでした。

イギリスへ留学するみなさん。くれぐれも気をつけて下さいね。

※イギリスの就労ビザの取得は、すべて入国審査官の手に
  ゆだねられ、みなさんの運に任されるのです。

さあ、やっとイギリスに入国。
これからの出来事に胸を膨らませる直子でした。

日本にいる家族や彼、友達の事を思うとまだ胸が痛みながら・・・。

投稿者 happy-tealife : 15:57

ブライトンという海の町

私は最初に落ち着いて英語の勉強が出来るようにとブライトンという
海の町を選びました。
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ブライトンに着いたのは夜。

雨が降っていました。

雨が降る夜のブライトンを今でもハッキリ覚えています。

タクシーからみる景色は、オレンジ色の街灯が、ぼんやりと街を映し
出していました。私が住む家はすぐそこ。こんなに美しい街に住むんだ。

私は、その時やっとイギリスに着いたことを実感。

まだ、顔も知らない、ホストマザーに会うのをドキドキしながら
タクシーのサイドシートに座っていた。

ドライバーが私に何かを話しかけてくれるのだけれど、
ほとんど分からない。
でも、気にせずニコニコ。ドライバーもつられてニコニコ。

これでいいのだ。

これからなのだ。

タクシーが着いた先には、かわいらしい2階建てのレンガのお家と、
優しい笑顔のダウンさんが待っていた。


投稿者 happy-tealife : 15:56

紅茶学校探し第一弾

紅茶の学校探しは早速始めた。
0.jpg

学校の近くのインターネットカフェで、慣れない英語のホームページと
格闘すること30分。
頭痛が・・・。

単語のほとんどが分からない・・・。

まず、ブリティッシュカウンシルから教えてもらった
”Tea council” のホームページに挑戦。
なぜか、最後にはゲームの画面になってしまった・・・。なぜ!?

次ぎに、紅茶の先生に教わった”tea and coffee museum” に挑戦。

なにか、セミナーのようなページを発見。しかし、詳しい事は何も書か
れていない。

とりあえず、Tea Council に私のその時の英語力を総動員して
メールを書いてみる。

日本語にすると 「私、紅茶好き。興味ある。なにか学校ないか?
その為日本から来た。返事待つ。」

こんな、へんな文章だったに違いない。

ともあれ、返事を待ってみよう。

今日はこれが、限界だ。

投稿者 happy-tealife : 15:54

紅茶学校探し第二弾

ティーカウンシルに「紅茶学校の報告待つ!」のメールを送ってから
1日が経った。

語学学校の後、そそくさとインターネットカフェに駆け込む。

Hot Mailを開き、ドキドキと不安と期待の中でメールをチェック
する。

「あっ!来てる!!」

この何事も Take it easy で のんびりでいい加減ななイギリスで、
こんなにも早くメールの返信があるとは!
そんなことにも、驚きながら、急いでメールの内容をチェック。

英語でいっぱいのメールの文面にまず、私の目に飛び込んだ文字
「Unfortunatelly」:運の悪いことに・・・。残念なことに・・・。

「・・・・・・。」

内容を要約すると、
「特に紅茶学校というものはありませんが、○○○地方の○○さんと
おっしゃるマナーを教えてくれるところで、もしかしたら紅茶を
教えてくれるかもしれません。
一度、連絡を取ってみてはいかがですか?」

と、いう内容。

やっぱりマナーがついてくるのか~。

この他に、どう対策を打てば良いのか分からなかった私は
取りあえずは、全くダメな英語を伸ばす為、英語学校に
集中するしかなかった・・・。

「このままでは帰らないぞ~!」と、心の中で叫びながら・・・。

投稿者 happy-tealife : 15:53

イギリスでの恵まれたホームステイ

8.jpg

私のホームステイ先は、『おばあちゃん+猫一匹』
猫の名前は『キシィー』 キシィーもおばあちゃん猫。

海を見下ろす小高い丘に建つその家からは、整然とならんだイギリスの
家並み。

天気が良ければ、リビングの出窓から、1キロ先の海を臨むことも出来る。

屋根には、鳩ではなく、カモメがいて「クゥークゥー」と、鳴いている。

多くの語学学校の生徒が、ホームステイとのトラブルに悩む中、
ダウンおばあちゃんとの生活は、穏やかで恵まれていた。

登校初日は、おばあちゃんが一緒に学校までついて来てくれて、
バスの下りる場所や、帰ってくるときのバス停の目印などを教えてくれた。

学校から帰ると、タバコを吸って寛いでいたおばあちゃんは
よっこらしょとソファーから立ち上がり、夕ご飯の準備に取りかかる。

キッチンからは、包丁の「トントントン」と、いう音ではなく、
「チーン チーン!」と電子レンジの音が響く。

イギリスの冷凍食品の普及はすばらしい。しかも安い!!
主婦になるならイギリスだ!

イギリスの食事は大抵一皿にサラダとポテトそして肉が乗せられる。
ポテトがフライになったり、ボイルされていたりマッシュだったり、
お肉も、ビーフ、チキン、ラム(羊)と日によって姿を変える。

食後の後片付けがおそろしく簡単だ。

お皿2枚に、コップ2個。フォークとナイフ。

シンクに洗剤を垂らし、お水を入れ、泡でブクブクしたら、
その中でスポンジで洗い、アワアワのまま取りだし乾かす!!

後は、おばあちゃんとソファーに座ってテレビを見る。
テレビの内容はよく分からないのだが、おばあちゃんに今日あったことを
話して、時々英語の発音を直してもらう。

膝には決まってキシィーが乗って来て、彼女は爆睡するのだ。

後は、宿題を済ませお風呂に入り、11時には「おやすみなさい」

こんなにも、時間にゆとりがある生活が、日本ではなぜできなかったの
だろうか?

投稿者 happy-tealife : 15:52

イギリスでの「紅茶好き」とは?

優しいダウンおばあちゃんと猫一匹の平和な生活が続いていた。

ダウンおばあちゃんはある日私にこんな質問をした。
「なおこは何を学びにイギリスに来たの?」

そこで、私は自信を持って
「紅茶を勉強しにだよ!」

おばあちゃんは少し驚いた顔で 「そうなの~。」

この質問の意味は次の日分かることになるのだ。

学校が午前中で終わり、友達とお昼を終えてインターネットカフェに
行ったりしながら午後を過ごし、5時くらいに家路に着く。

「I'm Home!! 」(ただいま~!)と元気良くリビングへ向かうと
ダウンおばあちゃんが「なおこ!今日は色々なバリエーションの
紅茶を買ってきたの!何を飲む?」

「ほんと?!うれし~!」
(ほんとにダウンおばあちゃんは良い人なのです。)

カラフルな箱を2,3箱持ってきて私に見せる。

なんの紅茶なんだろう~。さすがイギリス。色々あるんだな~。
なになに? ○○berry ?? Camomail?? ○○Fruit??

ベリー・カモミール・フルーツ・・・・

「・・・・フレーバーだぁぁぁ~!」(心の中で叫ぶ)

実は私の大の苦手なフレーバー・・・。

紅茶に凝っていると言えば、フレーバーの事なのか?

でも、その好意に感動した私は3種類全部淹れてみようと提案。

ベリーはやばかった・・・。色が濃厚な赤ピンク。しかも香りが強烈!
フルーツは見た目は紅茶っぽい。が、香りが甘くて強烈!!
唯一まともに見えたのがカモミール。

この日を境に、家に帰ったときにおばあちゃんが「なおこ紅茶飲む?」
「はい!」
「言わなくても分かってるわ!カモミールね!」
と、いう不思議なルールが出来あがったのです。

「なおこはカモミールが好きだものね~。」と。

未だにカモミールを見ると心の奥底がチクッとしてブライトンを
懐かしく思い出すのです。

投稿者 happy-tealife : 15:52

イギリス人と緑茶の出会い!

ブライトンのホームステイ先には、おばあちゃんの息子さんが
毎週土曜日に遊びに来る。名前はニック。

彼は、気さくで優しい「グリュー君」のパパ。
ちなみに、グリュー君は3歳。「僕、クモだ~いすき!」といって、
私の笑顔を引きつらせてくれる、襟足のカールしたかわいい男の子。

その日も、ニックは元気にやってきて、一気に家のなかに活気が。

そこで、私は日本から持ってきていた緑茶をふるまうことに!

ダウンおばあちゃんも、「それは面白そうね~!」と、言って大喜び。

私はさっそく緑茶を淹れてみた。

ダウンおばあちゃんの反応は、上々。(^^)
おいしいわね~。と、気に入ってくれた。

しかし、ニックの場合・・・。
「なんだこのお茶!ミルクが入って無いじゃないか!!」
と、いって止める間もなくミルクを緑茶に入れてしまった!

そして、案の定「なんてまずい!!」

更に悪いことに矢継ぎ早に砂糖を入れた!!(*.*)

ニック「なおこ、ごめん・・・。日本茶は苦手のようだよ・・・。」

なおこ「・・・・・・。いいよ・・・。仕方ない。」

納得いかない気持ちを抑えながら、久々に味わう緑茶を飲み、
遥か遠い日本を思い出したのでした・・・。

イギリス人に緑茶を飲んでもらう時には、注意が必要だということを
改めて感じたのでした。

投稿者 happy-tealife : 15:51

ダウンおばあちゃんセレクトプレゼント!

1.jpg

私が、イギリスで生活を始めた初日!

テレビに写し出されたかわいい少年。(少年といっても私と同い年)
番組のゲストとして招かれ、なにやら楽しそうなトーク番組。

内容は全く分からないものの、「かわいいな~。この人~♪」
と、思ってテレビを見ている私にダウンおばあちゃんは
「この人はシェフなのよ。料理人なの。」と、教えてくれる。

しかし、この若さでシェフ?!!(*.*)

自分の英語力にも自信がなかったため半信半疑。

名前は『ジェイミー』と言うらしい。
すぐさま、彼は私のイギリスでのアイドルとなった。

そこで、ダウンおばあちゃんの出番となるのである!(^o^)

いつものように、学校から帰って来た私。
まず自分の部屋へ行き、靴をスリッパに履き替え、荷物を机に置く。

「ん?」

机に何か置いてあるぞ。

5cm四方の紙切れが机の真中にさりげなく、でも主張して置いてある。

「なんだろう?」手に取って見る。

「あっっ!!ジェイミーだっっ!!」

ジェイミーが笑ってる!しかも、何故か牛乳とパンを掲げて…(^^;

ダウンおばあちゃんが、雑誌に載ってるジェイミーを切りとってくれた
んだ!!(^o^)

そこに、うれしそうにダウンおばあちゃん登場!
「ありがとう!やっぱりジェイミーかわいい!」

この日を境に、学校から帰ってくると、おばあちゃんセレクトの
プレゼントがちょくちょくお目見えするようになるのです!(^^)

しばらく経ったある日。

机の上に高さ2cm、直径5cmの小さな丸い銀色の缶が置いてある。

その缶の蓋にはなんと、漢字で『茶』!

「久々の漢字だ~!!!」と、思いながら中を開けるとそれは…
キャンドル。アロマキャンドル!

イギリスではちょうど漢字がはやっていて、人気アイドルの腕には
『女力』と漢字でタトゥーが刻まれていたりする。

おばあちゃん、漢字はもちろん分からないが、英語の説明を見て
私の為に買って来てくれたようだ。

言葉は充分には通じなくても、心は通じあっているという
幸せな気持ちにさせてくれる、ダウンおばあちゃん。

投稿者 happy-tealife : 15:49

語学学校の生活って?

ここで、語学学校の生活というのはどんなものか?

ちょっとご紹介しようと思う。

なんせ、私の留学の前半部分は語学学校で占められているのだ。

南の町・海の町ブライトンのst.Giles(セント・ジャイルズ)という
語学学校へ通っていた。

この学校は日本で留学を斡旋してくれる仲介業者を通じて決めた。
決め手は入学日が決まっていて、期間は6ヶ月コースか9ヶ月コース。
卒業日も決まっている為、安かったのだ。

慣れている人は、直接学校に入学書類を送ってもらうように手配し、
空港からの送迎も頼んでいる人もいた。

しかし、留学初心者の私はそんなこと出来るはずもなく、すべて
おまかせコース。

日曜日の夜にホストファミリーの元に到着し、翌月曜日からは早速
学校だ。結構ひどい待遇だ!

時差ぼけの為、朝7時には爽快な目覚めが待っている。
イギリスと日本の時差は9時間(夏時間)。日本の方が進んでいる。

小高い丘の中腹に建つ我が家のリビングからは美しい街並みが見渡せ、
それを眺めながらの朝食だ!

朝食は、紅茶とトーストとコーンフレークだ。

これが、なかなかおいしい。なんといっても牛乳がおいしい。
日本では牛乳なんて、1ヶ月に1回も飲まないのに、イギリスでは
日常的に飲むことになる。

ちなみに、日本ではパンも1年に1回も食べない。
しかし、イギリスのパンはサンドウィッチパンのように薄くて軽い!

紅茶を淹れるのは簡単だ。ティーバックだ!
お湯も電圧が日本より高い為、すぐに沸く。

イギリスの湯沸しはなかなか良い。
まず、ポットの底部分には太目のコイルのようなものが渦を巻いていて、
これが、スイッチをカチッと入れると熱くなってお湯が湧く仕組みに
なっている。

お湯が沸くと、ボコボコボコ~!という攻め立てるような音と共に
カチッといって電源が自動的に切れる。


2.jpg
朝食を済ませ、学校へバスで向かう。
このバスはなかなか曲者だ。時刻表はあってないようなものだ。

しかし、私はブライトンのバスは大好きだ!
なぜなら、乗っている人のマナーが良い。
もし、お年寄りや、バギーを持ったママさん達が乗ってくると、
今まで前の方の席に座っていた若者達は、当然のように後ろの席へ
移動するのだ。これが、なんとも自然ですばらしい!
そして、お互いに目が合えば、にっこりと微笑み合う。

また、バス自体に画期的なシステムが搭載されている。
乗る時と降りる時には昇降口がシューっといって下がるのだ!
もちろん全員が乗り降りする時にそうなる。お年寄りやバギーを持った
人達は大助かりだ!足の悪いお年よりの時なんかは、下がり具合が半端
じゃない!ほとんどバスと降り場の段差はなくなっている!

そんな時、バスは左前部分(昇降口部分)がひどく下がり、
傾いている状態だ。

そんなこんなで、バスを降り、学校へ向かう。
3.jpg

白亜のかわいい建物が建ち並ぶブライトンの街並み。
その建物の一つが学校なのだ。なんとも素敵だ!
6階ぐらいある建物は、エレベーターが無い・・・。(^^;

学校初日はレベル分けテスト!!

私の英語はいったいどのレベルなのか??!!(^o^)

投稿者 happy-tealife : 15:38

レベル分けテストだぁ~!

初日のレベル分けのテスト! “テストを受ける為のクラス”へ案内される。

そこには、数人の外人さんと、5人ほどはいただろう日本人で、
計10人 程度のクラスだった。 なんだ!日本人ばっかりだ~・・・。

外人さんに囲まれて、どっぷり漬かりたかった私はやはり残念。

その日本人の中に、昨日の送迎タクシーで一緒だった女の子が偶然いた。

「昨日、タクシー 一緒でしたね♪」 声を掛けてみる。
彼女は「あ~!どうでしたか?ホストファミリーは?」と、優しく 応えてくれた。

この出会いをきっかけに、彼女は私の留学生活で最も多くの時間を
一緒に過ごす楽しい親友となるのだ。

彼女の名前は「さくらちゃん」

これは、後になって分かったことだが、初めて私が声を掛けたとき、
彼女は実は私の事を覚えていなかった。
正確には、送迎タクシーで会った時は、私の化粧がほとんど取れていて、
この日の私とは違ったらしい・・・。(^^;

そりゃ、仕方がない。空港では色々冷や汗を掻くことがたくさんあって、
化粧どころではないくらい必死だったのだ。

そうこうしているうちに、先生が優しい笑顔とチンプンカンプンな英語 と共にやって来た…。

さっそく、テストだ!その間に順番に面接を受ける。(希望のクラスを伝える)

テストは、「100問もあるぅ。お~!!簡単だ!!」スイスイスイ~!

「ん?これは分からん…。ん?!これも分からん…。おやぁ~!! 全然分からん!!!!」

半分を過ぎる頃にはチンプンカンプン!!(^^;
眩暈がしてきて、白目を剥きそうになった頃に、面接の順番がやって来た。

教室の外に先生が椅子に座っている。私も空いている椅子に座り、向き合う。

取り合えず「ハロー(^^)」

面接の質問はなんとか理解ができた。
「イギリスは好き?」とか、「イギリスに来たことはある?」とかだ。

「クラスは文法中心がいい?それともスピーキングやヒアリング?」 この質問には、
すかさず「ヒアリングとスピーキング!!文法いらない!」
私には、しゃべってる英語を早く理解することが出きるようになることが
最重要ポイントだったのだ。

神経を集中して話しを聞いて、英語をしゃべる為、ひどく疲れる・・・。
とにかく、初日はこんな感じで終了。ふ~。

同じクラスのさくらちゃんと、アルゼンチン出身のフェルナンダと ランチを食べに学校を出る。

私とフェルナンダは英語が全くダメ。さくらちゃんは堪能。 ランチの会話は意味不明炸裂!!

でも、アルゼンチンの人は非っ常に明るい!そしてフレンドリー!
何をしゃべってるか全く分からないフェルナンダの明るさに なんだか楽しくなってきて、
なぜか一緒にショッピングまでする始末。(^^;

でも、人間言葉じゃないんだと、しみじみ感じる午後だった。(^^)

投稿者 happy-tealife : 15:37

語学学校の授業初日!

テスト翌日、クラス分けテストの結果が出て、自分のレベルが
決定しているのだ!

学校の入り口のドアにクラス分けの表が貼り付けてある。
自分の名前を探す。

あった!1番教室だ!なんだか幸先の良さそうな番号じゃないか!
(すべて都合よく考える♪)

「1」と書かれた、黒い古い扉を開けるとそこにはイギリスへ来て初の
私のクラスメートが待っていた。

新しい生徒は私だけ。みんなは以前から知っているようだった。

私にだけ新しいテキストが渡された。中を見ると絵がたくさんあって
楽しそうだ♪

表紙に何やら書いてあるぞ。フムフム・・・。PRE INTERMEDIATE?

“プレ・インターミディエート”と、書かれている。つまり、初級。

「おっと、私はプレ・インターミディエートなんだ!!」

この学校は6段階に分かれている。

上からアドバンス1(超超上級)
   アドバンス2(超上級)
   アッパーインターミディエート(上級)
   インターミディエート(中級)
   プレ・インターミディエート(初級)
   エレメンタリー(入門)
アドバンスは雲の上のレベルなので、超で表現させていただいた。

この6段階の下から2番目。
過去形を理解していないレベルである・・・。(^^;

大学生の時に、英語の単位が取れず、3回生になっても英語を
勉強していたことが脳裏をかすめる・・・。

やはり、英語はダメか…。この先を思いやられて少し落ち込む…。

しかし、結果的にはこれは大正解のレベル分けであった!

日本の英語教育にがんじがらめになっていた私にとって、英語で聞いて、
英語で理解するこの分かりやすい教室はとても為になった。

日本の英語教育が私に向いていなかったのだ!
(また都合よく考える♪)

発音やスピーキング・リスニングが主な為、頭では理解している
過去形も実際に話すとなかなかむずかしい…。

クラスメートは10人弱。日本人は私を含めて2人。
あとは、ギリシャ・ブラジル・ベネズエラ・メキシコ・韓国などなど。

国際色豊かな恵まれた環境にめぐりあった!

しかも、とにかく仲が良い!

楽しい語学学校生活の幕開けだった。(^o^)

投稿者 happy-tealife : 15:37

無念のカプチーノ!!

語学学校が無事スタートし、生活にも落ち着きが出てくる。

始めのうちは、外国人に混じった生活も非現実的なのだが、
2週間も経てば、非現実的な感覚はなくなり、それが現実の生活と
なるのである。

なんの特別なことでない、私の生活である。

語学学校は12時に終わる。

その後は各自、自由の時間だ。

友達とランチを食べて、後はインターネットカフェへ行ったり、
図書館で勉強したり、英語のテープの聞ける教室があって、
そこで、リスニングの勉強をしたりする。

ダウンタウンへ遊びに行ったり、ショッピングをしたり、様々だ。

ランチは大抵サンドウィッチを買って食堂で食べてたり、公園で食べたり。

学校の前に、ROYAL PAVILION (ローヤル・パビリオン)と呼ばれる、
昔のイギリス王族の保養地(別邸)だった、外見はアラビア風で、
中は中華風の不思議な宮殿(趣味は決して良いとは言えない…。(^^;)
があり、結構広い公園がついている。

公園(庭)の出入りは自由だ。

ダウンタウンへの通り抜けにも使われている。

その公園に小さな売店があり、飲み物や軽食が買えるのだ。

そこで、私がいつも格闘するのが、「A CUP OF TEA」である。

メニューには、「A CUP OF TEA」(紅茶1カップ)と
「A POT OF TEA 」(紅茶1ポット)があるため、

いつも、「Could I have a Cup Of TEA!」(紅茶を一杯下さい)
と、言うと、なぜかカプチーノが出されるのだ!!??(^^;

カップオブティーがどうもカプチーノに聞こえてしまうようである…。

さくらちゃんに、「あれ?直子ちゃんコーヒー飲めたっけ?」
と、いう問いに、悲しく「飲めない…。」と答えなければならないのだ。

このローヤルパビリオンの庭で、おそらく4,5杯のカプチーノを
飲んだに違いない・・・。(^^

投稿者 happy-tealife : 15:37

紅茶の勉強を諦める訳にいかない!!

イギリスで紅茶の学校はすぐに見つかると、ガセネタをつかまされて
しまった直子は、とにかく語学の勉強に集中する事にした。

語学の勉強という意味では、ブライトンは最適な場所だったと言える。

しかし、語学学校は午前で終わる。

ついつい、午後はのんびり過ごしてしまい、5時に家に帰り、
夕食をホストマザーと食べて、宿題を終わらせ、また夜8時頃に出掛け、
学校の友達の集るパブへ行き、みんなとお酒を飲み、11時30分の
終バスに乗って帰るという日々の繰り返し。

とても楽しい!

でも、どこか、何かが間違ってる・・・。

そんな違和感を覚え出したのは、イギリスへ来て2ヶ月の頃。

「私はいったいイギリスまで来て何をしてるの?英語の勉強?」

「なんの為に来たの??」

そんな自分自身の問いかけに、居心地の悪さを覚える。

ブライトンで平和な恵まれた環境でヌクヌクしている訳にはいかない!

「ロンドン進出だ~!!ロンドンで情報を収集するぞ~!!」

翌日、語学学校のレセプションへ行き、同校のロンドン校へ移動でき
るように、交渉…。

ようやく、自分の現状に気が付いた私は、行動を開始した!

せっかく仲良くなった友達と離れることを考えると、心が痛みながら…。

投稿者 happy-tealife : 15:36

ブライトンを後にする・・・

結局、私は3ヶ月慣れ親しんだブライトンを後にする事に決めた。

今やイギリスの母、優しいダウンおばあちゃんと離れる事は非常につらい。

しかも、6ヶ月いる予定だったところを短縮した為、ダウンおばあちゃんは
自分のせいだと思い込み、傷つけてしまった。

ブライトンを後にする日。

イギリスでは珍しく晴天。

ロンドンまでは電車で1時間。バスで2時間。
今回はバスで行くことに。

あまりの大荷物に、ブライトンのメインバスターミナルまでは
タクシーで行くことにする。

日本なら呼べばすぐ来るタクシー。しかしここはイギリス・・・・。
待てども、待てども・・・。

「タクシーが来ないんだけど、どうしよう。」とつい甘える。

「自分でタクシー会社に電話して対応しなきゃダメよ」と私に促し、
おばあちゃんは、傍で優しく見守ってくれる。

こんな優しい心使いも今日で終わりなんだ・・・。

これからは一人でなんでもしなければいけないんだと、淋しさが
湧き上がって来る。

そうこうしている内に、出発時間ギリギリになってやっとタクシー到着。

もっと、ゆっくりとダウンおばあちゃんとお別れがしたかったが、
タクシーに飛び乗らなければならなくなっていた。

大急ぎで荷物をタクシーへ積み込み、おばあちゃんとぎゅ~っと抱き合う。

実際におばあちゃんは大きいのだけれど、それ以外の大きさと優しさを
感じるハグに涙が出そうになるのをこらえ、お別れの挨拶「ほっぺたキス」をした。

そして、また大急ぎでタクシーに乗りこむ。

タクシー運転手が急いでいることを察知して、すごい勢いで出発した。

その猛スピードの中、後ろを振り返るとおばあちゃんが淋しそうに
手を振っている。そして、屋根には黒猫キシーがいつの間にかいて
お見送りをしてくれているようだった。

投稿者 happy-tealife : 15:36

ロンドンへ向かうバス・・・・

ロンドン行きの長距離バス(コーチ)ステーションへ
私の乗ったタクシーはすごい勢いで乗りつけた!

目の前にはロンドン行きのコーチがまだ止まっている。

「間に合った~!!」

今日のロンドン引越しをお手伝いしてくれる友達の「さくらちゃん」は
既にスタンバイしていた。

なんとかかんとかで、大きな爆発しそうな状態のトランクケース
を荷台へ積み込み、あわただしくコーチに乗り込み、まずは一安心。

ブライトンを後にする最終日ぐらい時間に余裕を持ちたかったが、
やはり、予感は的中と言ったところである。

「プシュ~ッッ。」と、コーチのドアの閉まる音がして、
ゆっくりと動き出した。

最初に海岸沿いを一瞬走る。
パレスピア(海の上のちっちゃな娯楽施設)が見える。
ここでは、留学生がたくさんアルバイトしていた。

友達はクレープ屋で働いていた。クレープをご馳走してくれるはずだったが、
行き損ねてしまった・・・・。悔いが残る。

その後は街の中心地へ向かい、必ず金曜日には、友達同士が約束しなくても
集るパブ「king and Queen 」を通りすぎる。

「あ、いつも通い続けてたインターネットカフェ。
 店員さんとも やっと仲良くなったのに・・・」

「あの丘の上にはダウンおばあちゃんの家があるんだ~。」

数々の思い出の店を見ながらコーチは住宅街へと入っていき、
最後には高速道路へと向かい、いよいよロンドンへの道となる・・・。

ロンドンへの期待や希望の気持ち・ブライトンへの愛着の気持ち

お互いが複雑に混ざり合って、日本からイギリスへ旅立った時に
似た気持ちを再び味わっていた。

高速道路の横では、モコモコと白い羊達が無表情で草を食べている。

感慨にふけっていたのもつかの間、いつものように眠気が・・・。
羊パワーだ・・・。

「ぐ~~~~・・・・」

イギリスへ旅だった時と、なんら成長していない私である。

次に目が覚めた時は、
延々続くように思われていた、羊がもしゃもしゃと草を食べる光景は
いつの間にか終わり、ブライトンとは違った雰囲気の建物が軒を連ねる
住宅街の中をコーチは走っていた。

ロンドンの住宅街だ・・・。

つづきましては、ロンドンでの生活に続きます!

投稿者 happy-tealife : 15:35

遂にロンドンに降り立つ!!

ブライトンを出発して2時間30分。

コーチは目的地ロンドンへと到着した。

「プシュ~ッッ」と、ドアが開いて、何の車内放送もないまま
乗客がどんどん降りていく。

私とさくらちゃんも皆に混じってコーチを降りる。

いつもと違うように感じる空気が私達を包んだ・・・。

ロンドンでは私は語学学校の寮に滞在する。
場所も分からないし、爆発寸前の荷物も抱えているので
タクシーで行くことにする。

心なしか、冷たく感じるロンドンの雰囲気の中、タクシーを探し、
いざ学校の寮のあるハイゲートビレッジと言う街へ向かうことに・・・。

投稿者 happy-tealife : 15:35

ロンドンの街を抜け、いざハイゲートへ!

ロンドンへ着いたぞ!!

「さぁ、ここから一仕事だ!」

「タクシーを捜さなければ!」

ロンドンのコーチステーションは、なんだか分かり難い・・・。

タクシーを見つけるのにも一苦労だ。

それでもなんとかタクシーを捕まえることができた。

有名なロンドンのタクシーだ!
黒く、レトロな形をした、「コモッ!」としたかわいいタクシーだ。

運転席と客席の間には銃弾も通さない透明の壁で仕切られている。
運転手さんとの会話は車内マイクを通して伝える。

客席は恐ろしいほど広い。

爆発しそうなトランクケースも悠々入る。それどころか、余裕がありすぎて
タクシーがカーブを切るたびにタクシーの中を気ままに動き回るのを
制御するのに一苦労するほどだ。

とりあえず行き先のアドレスを見せて「いざハイゲートへ!」

大都会ロンドンの街を、タクシーが要領良く道を選択しながら走っている。

タクシーから見える景色は、大都会のはずなのに緑がたくさんある。
日本の東京とは、かなり違う。

歩く人も様々だ。

ブライトンではイギリス人ばかりが目に付くが、
ロンドンでは異国の人々で溢れ返っている。

ガイドブックを片手に、不安そうだが、楽しそうな日本人の団体もいた。

私の向かうハイゲートと言う町はロンドンの北部にある。
ガイドブックによると、イギリス人が大半を占める高級住宅街だそうだ。

イギリスでは階級や人種によって住む場所がはっきりと分かれている。

ハイゲートの手前にアーチウェイという場所があるが、
そこは労働者階級の町だ。

一本の道を挟んで、ごっぞり街の雰囲気が変わる。
歩いている人も、まったく変ってしまう。

そんな不思議な光景を目の当たりにしながら、タクシーはどんどん
北上し、ついにハイゲートについた!

確かに、大きな一戸建ての建ち並ぶ静かな住宅街だ。

私がお世話になる学校の寮の場所は、住所しか分からなかった為、
タクシーの運転手さんを四苦八苦させ、同じ道を3往復させる羽目に
なってしまった。

ブライトンから約3時間。

ようやく私の住むFarnival Houseという寮へ到着した。

大きな木々の生い茂る門をくぐると、赤茶色の古めかしいレンガ作りの
5階建ての建物が「で~ん」と建っていた。

あー、ここからロンドンの生活が始まるんだ~。

急に実感が湧いてくる直子だった・・・。

投稿者 happy-tealife : 15:34

イギリスの寮ってどんなところ?

遂に寮にたどり着いた!

寮の管理人さんに建物のドアを開けてもらい中に入る。

私も引越しの手伝いをしてくれていた「さくらちゃん」も
さすがに疲れてきた。

管理人さんに部屋の鍵を渡される。

私達は、言葉はなくとも、
お互いに暗黙の了解で心に決めていることがあった。

「部屋に荷物を置いたら、とりあえず「お茶」へ行くぞ!

私の部屋は最上階の5回にあった。

今でも覚えている。512号室だ。

建物の外側は重厚な感じで、歴史を感じるステキな建物だが、
内側はなんとも簡素である。

従業員用のようなエレベーターから降り、味気ない廊下を進み、
味気ない木の扉をいくつか通り抜けて、私の部屋へと
たどり着く。

途中、共同キッチンと、共同トイレ、共同バスがあった。

寮に住むのは生まれて初めてなので、ちょっととまどいながら、
その横を通りすぎた。

なんだか期待が大きかった分。落胆の色を隠せなかった。

それはさくらちゃんも同じだったようだ。

512と書かれたそっけない扉の前に着いた。

さくらちゃんが鍵を開けて、先に部屋に入った。

すると、「直子ちゃん!何かいますっっっ!!!」

「何????!!!!!」

驚いて中に駆け込むと、そこには蜂!!

が、死んでいた・・・・。(^^;

なんとも、感じの悪い寮だ・・・。

私は、蛇よりも何よりも蜂が嫌いだ。

その後、部屋を見渡してみた。

「狭い・・・・。」

「ベットも狭い&ちいさい・・・」

私が日本で広い部屋で過ごしてきたわけではない。

あの部屋はおそらく4,5畳もあったかどうか?と思われる。

正面に窓があって、机が右の壁に向かって置かれていて、
その反対側の左の壁に沿ってベッドが置いてある。

そして、入ってすぐの左横の壁には洗面所があり、
反対側には箪笥のようなワードローブが置いてある。

私は一刻も早くこの部屋から出たい衝動に駆られた。

それはさくらちゃんも同じだったようだ。

二人とも言葉を失い、無言で寮を出た。

「ふー。これからここで住むのか~。」

投稿者 happy-tealife : 15:34

ハイゲートの街並み・・・。

これからここでロンドンの生活が始まるのか。気が重くなってきた。
しかし、とりあえずは寮を出て、ハイゲートという街を散策してみる。

寮を出ると、そこは急な下り坂。
街路樹がうっそうと生い茂る緑豊かな閑静な住宅街。

道の両サイドは2階建ての大きなレンガの一軒家が、ゆったりと
した敷地の中に建っていて、均等に並んでいる。

イギリス人は外から部屋が丸見えなのをあまり気にしないのか、
部屋の中が外から丸見えだ。

本がぎっしり詰まったアンティーク書棚のある
趣のある書斎が見える。机の上のランプもステキだ。
きっと、家主は博士に違いない!(勝手な妄想。。。)

おそらく、家の奥には芝生の大きな庭が控えているのだろう。
書斎を通り抜けて、白いテラスが見え、その奥には緑が広がっている。

ブライトンの労働者階級のエリアに住んでいた私にとって、
ここの環境は全く別世界だった。

お高くとまったお金持ちばかりが住んでいたらやだな・・・。

そんな事を考えながら、早、夕方の6時になっていた。

引越しを手伝ってくれたさくらちゃんは、そろそろブライトンに
帰らなくてはならなかった。

イギリスに来て以来、たくさんの時間を一緒に過ごして、
一緒に笑ったり、ホームシックになったりしていたさくらちゃん。

地下鉄のハイゲートの駅まで送りに行った。
何とも言えない不安な気持ちに襲われながら、エスカレーターを
降りていくさくらちゃんを見送った。

「あ~、また一から始まるんだ。。。」

一人の帰り道。取り合えず、明日の朝ご飯を買わなければ・・・。

小さなお店に入り、牛乳と、コーンフレークを手に、レジへ向かう。

黒人の店員さんがいた。

牛乳とコーンフレークを手渡した時、彼は大きな優しい笑顔で
私を見た。

その時の私にとって、天使のような笑顔だった!

何か、救われた気持ちで、あの蜂の死んでいる寮に戻ってきた。

「よし!気持ちを新たに明日から頑張るぞ!!」

「狭い部屋がなんだ!蜂がなんだ!紅茶が近づいたんだ!」

「そうだ!部屋の空気を入れ替えよう!」

上下に開け閉めする窓を、上に勢い良く上げた。

冷たい新鮮な風が部屋に入ってきて、部屋の中の空気が変った。

そこで終われば良かったのだが、窓が自然に閉まってきた・・・。
開けっぱなしにしておきたいのに・・・。くそ~!

なんとか、かんとかで、窓をナナメにして、必死で窓枠に引っ掛け、
開けたままにしようと努力するのだが、これがなかなか・・・。

イギリスの古い家はこれだから・・・。

せっかく上がったテンションが、すっかり下がるのでした・・・。

投稿者 happy-tealife : 15:33

寮の不思議な住人達・・・

いよいよ、ロンドンでの生活が本格的に始まった。

引越し翌日に、さっそく語学学校が始まった。

学校は、驚くほどの日本人の数に驚きを隠せない!
ブライトンの倍はいるぞ~!!

クラスの3分の2が日本人。(運悪く、一番日本人の多いクラス・・・)

これで、私の生活は日本人漬けなる危険性が予測されたが、
ここに意外な展開が待っていた。

それは、寮にあった。

なんと、ロンドンにして、日本人の全くいないエリアが存在したのだ!

しかも、メンバーのキャラクターが濃厚なのである・・・。(^^;

お隣さんは、韓国人のおば様。いつもすごい色のピンク色のシャネルの
シャツを着ている・・・。年はおそらく40代・・・。おそらく未婚・・・。
その名も「ヨンジュ」・・・。できすぎだ・・・。
ちなみに、ヨンジュは英語の聞き取りはあまり得意ではないけれど、
とても良い人だ。

お向かいさん&反対隣さんは、スペイン娘3人組。
この3人は、もともと友達で、おそろしく陽気だ!!
夏休みを利用して、1ヶ月の留学に来ていた。

(ヨーロッパの人は夏休み滞在型のケースが多い。)

毎夜10時頃に「ナオコ!パブに行くよ!躍りにいくよ!」と
誘いに来る・・・。一応5回に4回は断る。

そして、毎夜中3時に帰宅しては、彼女達は陽気に「お休み~!」
と、言いながら、勢い良くドアを閉める。
私はいつも起こされることになる・・・。

極めつけは、ロシア人のオルガ。
年は19歳だったと思う。英語は堪能で良くしゃべる。
いつも理解不能なロシアンジョークの話を聞かされるが、
何回、聞いても、何がどうおかしいのか理解できない。
当のオルガは笑い転げながら、これがロシアンジョークなの!と
私の部屋に来ては披露してくれるのだ。

一つを披露してみよう。
どういう意味か知っている人がいたら、是非教えて欲しい。

お母さんがキッチンにいて、子供とお父さんがリビングにいる
設定だ。

子供 「お母さんはどこ?」(シリアスな顔で)
お父さん 「キッチンだよ。」

子供 「お母さんはどこ?」(同じシリアスな顔で)
お父さん「だから、キッチンだってば」

子供 「お母さんはどこ?」(全く同じシリアスな顔で)
お父さん 「だから、お前の為にキッチンで料理をしてるだろ!」

子供 「お母さんはどこ~!!」(怖い顔で叫ぶのです・・・。)

終わり・・・。

これだけで理解しろと言うほうが難しい・・・。

しかも、子供役をする時のオルガの顔が怖いのです・・・。
口をほんの少しだけ動かして、目はすわっているのだから・・・。

この5人+私の6人が同じキッチン・バスルームを共有していたのです。

お陰で、英語漬けの楽しい寮生活の始まりとなったのです。

投稿者 happy-tealife : 15:33

まずは紅茶ミュージアム視察

ミュージアムで勉強したいとはいえ、どんなところなんだ??

そこで、お客さんとして一度行ってみることに。

学校の友達と一緒にロンドンブリッジ駅へ。
ガイドブックの地図を片手に、きょろきょろ。

ロンドン塔や、タワーブリッジが見えるテムズ川沿いのおしゃれな道を
抜けると、目的のミュージアムが見えてくる。

遂に、念願の紅茶ミュージアム到着。意外とこじんまり。

中に入ってみる。誰も受付にいない。
でも、すぐにニコニコしたおじさんがやって来る。学生一人3ポンド。

「ごゆっくりどうぞ!」といって、おじさんは忙しそうにまたどこかに行って
しまった。
なにやら、アットホームなミュージアムのよう。

ミュージアムは想像以上に面白かった。お茶の歴史が中国から始まり
色々な展示物と一緒に楽しめる。内容はなかなか詳しい。
日本のコーナーもあった。「○○園」とかかれたハッピまである。

館長ブラマー氏のコレクションであるティーポットもいったいいくつあるのか。
すごい数だ。

世界一大きいティーポットもあり、誰がこのティーポットで紅茶を飲むの?
しかも、取っ手が折れてる。そしてテープで修正してるだけ・・・。
おもしろいぞ、このミュージアム!

そして、ひときわ目を引いたのが、昔のイギリスの社会を風刺した
風刺画だ。紅茶を飲みながら、人々は色々な噂話や面白話しを
楽しんでいたので、よく紅茶を飲むシーンと一緒に描かれている。
紅茶がイギリスの生活に密着していることがよく分かる。

そして、最後はティールームでお茶が楽しめるようになっている。

私は確かアッサムティーを頼んだと思う。

ティーポットには、たっぷり3杯の紅茶が飲めるほど入っていた。
しかも、よく香りと味が出ている。

イギリスに来て以来、初めての紅茶の香りだ。

通常イギリスでは、ティーバックでも味は意外によく出ているが、
香りが出ているのは珍しい。と、いうか、初めてだ。

そして、ここの紅茶は有無を言わさず、ミルクティー。
実は、私はストレート派。 (当時はそうでした)
しかし、ここのミルクティーは日本で飲んでいたものと違う。
ミルクが違うようだ。スッキリとした味で、嫌な後味にならない。

私は、一気にこの紅茶が大好きになった。

やっぱり、ここで紅茶を勉強するんだ!!

ここ以外にはない!

投稿者 happy-tealife : 15:32

道場ヤブリ 「たのもう!!」

ひとまず家に帰り、一晩かけて、ブラマーさんに話す内容を考えた。
失敗するわけにはいかない。


よし!ミュージアムに行って、「働かしてください!」と、言うんだ!

イギリスにせっかく来たのに、紅茶の学校が無いからって帰れる訳がない!

「なおこガンバレ!!」 自分で自分を励ます。


いざ出陣!(心は武士・・・)


ロンドンブリッジ駅からミュージアムまでの15分の道のり。
ブラマーさんに伝えることを、ぶつぶつと独り言をいいながら、一人歩く。
「あ~、ミュージアムが近づいてきた~!おっと、スターバックス発見。」

なぜか、お茶を一杯。

「ふ~、助かった。」(正直な気持ち)

気がついたら2時間経過。

「だめだ、だめだ、行かなきゃ。」

覚悟を決めて、爆発しそうな心臓を押さえながら・・・
遂に、ミュージアムの入り口へ。

「え~い!行っちゃえ!!」 ミュージアムへ踏み込む。

この前もいたおじさんが、やはりやって来た。そしてこの前と同じように、
「こんにちわ。ミュージアム?それともティー?」

そこで、よしだなおこ道場ヤブリ、「スタート!!」

「たのもう!!」

私は、必死。
「ここで働かしてください!紅茶を勉強したいんです!」
・・・ついでに「お給料もいりません!」(あ、勢いで・・・)

おじさんは困った様子で、「ん~、ブラマーさんに聞いてみないと分から
ないけど、今ちょうどお昼ごはんで外出してるんだ。良かったら、帰って
来るまで待ってる?」

私:「はい!もちろん。」

おじさん:「じゃ、お茶いれてあげるからティールームにどうぞ。」

おじさん良い人だね!!

良かった。第一ハードルクリア!

おいしい紅茶を飲んで、ちょっとホッとしたところに、ブラマーさん登場。

180cmは軽く越えていると思われる、長身のいかにも英国紳士と
いった感じのおじ様が、私の目の前にやさしい笑顔と共に現れた。

ブラマーさんだ!!!!

私はその時、必死でブラマーさんに思いをぶつけた。

私が散々話した後で、ゆっくり、そして穏やかに私を落ち着かせるように
ブラマーさんは言った。

「Yes」

「そんなにも紅茶が好きでいるなんて、とっても嬉しいよ。
あなたの都合の良い時にいつでも働いて下さい。あなたの力になりま
しょう。」

そして最後に、「I'll make you big.」

なんと、あなたをビックにしてあげましょう。とおっしゃったのです!

この言葉は、ブラマーさんはもう忘れているかもしれないけれど、
私には今でも勇気の湧き出る言葉となりました。

こうして、私はブラマーさんの周りを、土・日以外毎日うろちょろする事に
決まったのでした。

崖っぷちだった私は、ようやく本来の目的に一歩踏み込むことができた。

投稿者 happy-tealife : 15:30

ミュージアム初日・初仕事!

ついに、初仕事の日がやって来た。私は朝から緊張。

ミュージアムに行くのは語学学校が終わってからの午後2時~6時の
4時間。

ミュージアム館長のブラマーさんはちょっぴり厳しそう。年もかなり
はなれている。みた感じ60代は絶対いっている。
後で分かったことだが、この時ブラマーさんは70歳だった。

とにかく、オフィスに通された私。

秘書として働いているフランス人のアニエスがきさくな笑顔で迎えてく
れた。

オフィスの中は、お世辞でも美しいとは言えない。とにかくお茶関係
の資料であふれかえっていた。その中には日本語の日本茶に関する
本も含まれていた。

私は、まずオフィスの中央にある打ち合わせ用のテーブル席に座る
ように言われた。このテーブルの上も、なにやら紙でいっぱいである。

今日はいったい何をすればいいのだろう。不安な気持ちを隠せない。
英語も今まで語学学校の先生が話していたような英語とは少し違う。
とても、理解しずらい。しかも、ブラマーさんは例え話し好き。

何かを説明したり、冗談を言う時は、なんだか遠回りな表現が・・・。
ん~~。

で、いきなりの仕事の内容に戸惑うことに・・・。

なぜなら、その仕事内容というのが、ブラマーさんの研究の一部を
手伝うというもの。

内容は「ポットの作り方」

ポット?????

ブラマーさんは色々な質問を投げかけてくるが、「分かりません。全く」
と、言うしかない・・・。だって、陶器の作り方なんていままで小学校の
図工以来教わっていないんだもの・・・。

ブラマーさんの横で、ニコニコしてるしかない私。

秘書のアニエスも変な日本人が来たぞ。と、思ったに違いない。

全く使い物にならない私は、ミュージアム内にあるティールームへと連れて
行かれた。

ティールームではポールと言うイギリス人の男性が働いていた。彼は、私が
ミュージアムに来た時にいつも対応してくれた人だ。

そこで、私がティールームでしたこと・・・。

「無・・・」

唯一私がしたことといえば、お客様がミュージアムに入ってきたことを
ポールに知らせることだった。

「ポール、お客様です!」っと、言いたかったのですが、「お客様」が英語で
思いつかず・・・。

「ポール誰かが来たよ~!!」


ん~。我ながら頭が痛い・・・。

前途多難のような気もするが、とりあえずは、始まったのでした。

とにかく、遂に紅茶の本格的な勉強が始まったことに、
ヒシヒシと幸せを感じるナオコだった。

ブラマーさんはちょっぴり難しいけれど、がんばるぞ~!!!

投稿者 happy-tealife : 15:29

ミュージアム2日目のテーマ

今日はお仕事2日目。昨日まったく英語が理解できなかったことに
めげていた私は、今日もまた英語に苦しむことに。

今日のテーマはこれ!!

「ティーバックについて」&「ティーオークションについて」

ん~。

またまた、難題。

ブラマーさんはティーオークションが始まった正確な年を探していた。
たくさんある資料の中から、英語のびっしり書いた紅茶の辞書を
取り出す。

そして、それは2冊で1つの紅茶事典。

そのページをめくる度に眩暈のする私・・・。

二人で手分けしてティーオークションについて調べる。

なかなかの苦難。でも、ちょっと研究者っぽくてそれなりに楽しむ。

結果的に、英語の文がチンプンカンプン。ブラマーさんがすべて
自分で一人でしたに等しい状態だった。

英語を今まで勉強してきたつもりだったが、まったく役に立っていない。
これは、また英語を一からやりなおさなければ・・・。

英語びっしりの本から開放され、私は息抜きを兼ねてティールームへ・・・。

そこで、紅茶の作り方をポールから教わる。

なんという幸せ。ブラマーポットでブラマーティーを入れられる。

しかも、お味は最高!

あ~イギリスへ来て良かった~と、思う瞬間。

そうこうしながら、またブラマーさんのいるオフィスへ。

英語の辞書と格闘しながら4時間・・・。

しかし、ティーオークションの開始された年号を調べるなんて
なんとも楽しい。私までもが、紅茶博士になったような気分になるのだった。

投稿者 happy-tealife : 15:29

本物紅茶への道は遠い・・・

ブラマーミュージアムで働き始めて、1週間。


大分、スタッフ達とも慣れてきた。


そして、毎日3時になると、ブラマーさんはティータイムをする。


ちょっと、仕事の手を止めてゆっくりするのだ。
この辺りが、いかにもイギリス人らしい。


その紅茶を淹れる任務を任せられた!
(まー、他のスタッフに良いようにおだてられているに過ぎないが・・・。)


ブラマーさんは、通常アッサムティーを飲む。
フレーバーティーなどを淹れた日には、全く口も付けてくれない。。


事務所に入った瞬間。「何をいったい淹れてきたのだ?」と、聞かれ、
「・・・キーマン・・・。飲んでみたくて・・・。」
「じゃ、ナオコはキーマンを飲みなさい。私はアッサムを入れてくるから。」
と、いった調子だ。


商品として販売してるのに~~。


紅茶本来の素晴らしい味があるのに、アールグレイや、アップルなど
紅茶以外のフレーバーで、紅茶本来の味や香りを消してしまっているものは、
「クズ」だと思っているのだ。紅茶と認めていないのだ。


そして、もう一つ、別の大きな壁があった。


私の紅茶には、ブラマーさんの求める味が出せていないのだ。


だからと言って、ブラマーさんは、率直に「美味しくないね。」とは言わない。
「ここを、こう直せば良くなるよ。」なんてことも言わない。


ただ、一言、一口飲んだ後、笑顔でこう言う。
「 It is easy to make a bad cap of tea, NAOKO 」
(美味しくない紅茶を作るのは簡単だね。なおこ」


「・・・・・・」


なんと遠まわしな~~。
最初聞いたときは、褒められてるのかと思って、思わず微笑み返すところだった。。


このフレーズを聞かなくなるのは、大分経ってからだった。


でも、このお陰で、「どうしたらブラマーさんと同じ味がでるんだ。。」
と、毎日試行錯誤する事ができ、最終的に、美味しい紅茶が淹れられるように
なったのだった。


それは、大きな自信にも繋がった。


教えてもらうばかりではなく、自ら学ぶという姿勢を
ここで教わったように思う。

投稿者 happy-tealife : 15:28

意外にも紅茶ミュージアムには日本人観光客が多い

紅茶ミュージアムで働いていて、気が付いた事がある。


そう。日本人観光客が多いのだ。


一日、最低でも必ず3組は日本人がやってくる。


一日紅茶レッスンというのも週に一度やっているが、
それはほぼ100%が日本人だ。


たまに、団体アメリカ人の予約が入るぐらいだ。


レッスンは2:00に始まり、ブラマーさんの紅茶文化と歴史のレクチャーを
聞き、ミュージアムを見て周り、紅茶の製造工程のビデオを見て、
その後、紅茶のテイスティングもさせてもらう。


全てのお勉強が終わったら、終了証をもらい、最後はみんなで
アフタヌーンティーをティールームで楽しむ。


すごく盛りだくさんな内容だ。


これは、旅行代理店を通すか、ガイドブックから直接予約すれば誰でも受講できる。


ここで、レクチャーに毎回付き添い、日本語通訳として同席する事になった。


何度も同じレクチャーを受けるのは、予想以上に為になった。


それこそ、ブラマーさんの言っている事全てが聞き取る事が出来るようになった。


ちょっとしたイギリスジョークですら分かるようになっていった。


いつも、「あ、そろそろあのジョークを言うぞ~!」と、思いながら聞いていた。


私は、この頃、英語がペラペラ話せた訳ではないが、ブラマーレクチャーだけは
自信がある!!

それにしても、こうしてみると、日本人がいかに探究心が旺盛で、勉強熱心であるかが
よく分かる。


これほど、異国の文化を学び、知識を深めようという意気込みは、
他の国民には見る事ができないのではないかと思う。

投稿者 happy-tealife : 15:28

お客様との、たくさんの素敵な出会い

このミュージアムで働いていた事によって、
予想外の良いチャンスを得る事が出来た。


それは、色々なお客様との出会いだ。


様々な外国の方とも色々と話す機会もあり、様々な情報を聞く事がでしたし、
ここで出会う日本人も面白い方がたくさんいた。


その時の、ほんの一瞬のご縁で、今でも親しくさせてもらっている人がたくさんいる。


しかも、ちょっと変わった経歴や、仕事の方が多く、
OLをしてたら会えていないタイプの人達だな~と、よく思う。


例えば、お花とテーブルコーディネートを仕事にしている人で、
イギリスにお花の勉強に来ていた人。現在、オランダ在住。とか・・・。


ニュージーランドでワーキングホリデーで働いてたけど、
期間が終わったので、日本に帰る前に、各国を放浪している方。
そして、未だに何のお仕事をしているか分からないが、
滋賀で仙人のように暮らしている人。とか・・・。


関西では結構有名な、紅茶専門店をやっている店主の方で、
フランスの紅茶商のところに行ったついでに、イギリスに立ち寄られた。
一緒に旅をしているのは中国茶専門家で中国人。とか・・・。


世の中には、色々な仕事をしている人がいるものだ~と、考えさせられた。


それが原因だろうか、
今では、周りの人がやった事ない事をやるのに、何の躊躇いもない。

投稿者 happy-tealife : 15:26

ミュージアム内のディスプレーに日本語訳を付ける

ブラマーミュージアムでは、自から動かないと何も始まらない。

決まりも、紅茶を学ぶ為のカリキュラムなど何も無いからだ。


自分がぼんやりしていると、一日がぼんやりと過ぎていく。。


これではいけない!何かしなければ!


ミュージアムにお客様がいないときなどは、非常に暇なので、
とにかくミュージアムの展示物をひとつひとつ丁寧に見ていく。


説明書きの英語を読みながら、ふと・・・
「あ!ここに日本語訳を貼ったら喜ぶかな~?」


しかも、すごく勉強になるぞ!!


日本からパソコンを持って来ていたので、それに打ち込んでいって、
最後プリントアウトすればいいだろう!


う~~ん。いっぱいあるけど、時間もいっぱいあることだし!
頑張るぞ~~!!


それからは、頼まれてもいないのに、たくさん日本語訳を勝手に貼り付けて
いった。


何も言ってこないということは、喜んでいると思っていいだろう。。。


そうして頑張っていたら、レクチャーで使う紙芝居式になっているパネルの
日本語訳版を作ってくれと頼まれ、日本語のパネルを新しく作った。


それが、今でもレクチャーの時には使われている。


ただ、今ブラマーミュージアムで働いていて、私とも交流のある女性が
「直子さん!あのパネルの日本語訳、間違ってるところありますよ~!」


「・・・・。(^^; ごめんなさい。。」

投稿者 happy-tealife : 15:25

スタッフ・ポールおススメのグリーンティーの飲み方

ミュージアムのティールームで、ポールとおしゃべりをしていた。


ポールは、このミュージアムで一番長く働いている、30代後半ぐらいの
男性だ。ロンドン訛りの英語が非常に聞き取りにくいが、
とてもフレンドリーな良い人だ。


そんなポールが
「なおこ、日本は緑茶を飲むんだよね!僕は、美味しい緑茶の飲み方
知ってるよ!」


「え~~!イギリス人が、緑茶?!」


以前、ホストファミリーに緑茶を入れた時の、散々な結果を思い出した。


でも、勇気を出して聞いてみた。「どうやって飲むの?」


「まず、アイスグリーンティーを作るんだ。砂糖で甘味を付けてね!
 そして、レモンを少し絞ると、美味しくなるんだよ~!」


「え~~~!!??」かなり怪しい味になりそうだ・・・。


絶対、イギリス人の味覚はおかしいと、この時確信した。。


しかし、その後、スーパーで買い物しているときに、
まさに、グリーンアイスレモンティーなるものが缶で売られているのを発見した。。


今となっては、あの時の記憶には自信が持てないが、本当に存在したように
記憶している。。

投稿者 happy-tealife : 15:25

秘書アニエス VS ブラマーさん

ブラマーさんは、イギリス人の中でも相当頑固親父だと思われる。

そして、そのブラマーさんの秘書をやっているのが、フランス人のアニエス。


フランス人は意思表示がハッキリしていて、プライドも高い。


この二人はいつも戦っている。


まず、アニエスの名前自体に問題がある。


フランス読みでは「アニエス」。 でも、英語読みでは「アグネス」となる。


ブラマーさんは、決してフランス読みをしない。


常に「アグネス」と、呼ぶ。


アニエスはアニエスで、呼ばれた後に、「だから私の名前はアグネスじゃないのよ!」
と、思いっきり顔に出し、気持ちを表現する。。


平和主義の日本人である私は、最初の頃はハラハラしていた。


しかし、当人同士は文句はありつつも、仕事自体に支障はないようだ。
それが分かってからは、何も気にせず、トバッチリが来たらヘラヘラする事にした。


そうしたら、アニエスに
「ナオコは笑ってばっかりで良い子ちゃんね。
 そりゃ、ブラマーさんのお気に入りにもなるわね!」
と、チクッとやられた。。


確かに、何を言われても、別に腹も立てずに、言われた事は
楽しくやっている私は、アニエスにしたら、意志の無い人に見えた事だろう。


でも、私の場合、紅茶の仕事に携わり、ブラマーさんの傍で働けるという事実が、
何よりも楽しかったのだ。


だから、ブラマーさんが資料の散乱したオフィスで、毎朝「ハサミがない・・。」
だの、「ノリがない・・・」だの言っているのを素直に聞いて、
一緒に探すのは何の苦にもならなかったのだ。


そのうち、ブラマーさんが失くしそうなハサミは、帰り際に自分で覚えておいて、
翌朝、「ハサミがない~。」と言い出したらすぐに出せるようになっていた程だった。


そんな中、アニエスは「呆れたわ~。」と、言わんばかりに肩をすくませて、
私達を置いてオフィスを出て、ポールのいるティールームに行ってしまうのだ。。


しかし、そんなアニエスは、とっても人情の厚い人で、本当に優しくしてもらった。


時々、「アイム アングリー!」と大きな声を出して、私を驚かせるのだが、
実は、フランス人はHの発音が苦手なので、実は
「アイム ハングリー!」と言っていたりするのも、だんだん慣れていった。


フランス人は冷たいという印象があったが、イギリスで友達になった
フランス人は、みんな陽気で温かい優しい人達ばかりだった。

投稿者 happy-tealife : 15:24

別れの時

こんな楽しい充実した日々も、終わりを告げる日がやってきた。


人生の中で、これほど内容の充実した日々を過ごした時間はあっただろうか。


本当に、ここまで来れた事が、嘘のような幸運だったように思う。


もちろん、紅茶に関する知識はまだまだ足りないが、

ブラマー紅茶の味を自分で自信を持って出せるようになった事。


イギリス人と紅茶との関わりを肌で感じる事ができた事。


イギリス人のライフスタイルを学ぶことが出来た事。


イギリスを知って、逆に日本の良いところを学べた事。


貴重な、かけがえの無い物を得た。


そして、これから日本に帰って自分でやってみたい事への期待で一杯だった。


ブラマーさんとお別れするのはとても淋しいが、
それよりも、日本の多くの方に、本当の紅茶の美味しさを伝えていくぞ!
紅茶を広めて、ブラマーさんに喜んでもらうぞ!という気持ちの方が勝っていた。


日本帰国が近づいた頃、ブラマーさんお気に入りの雰囲気の良いレストランで
一緒に二人で食事をした。


港に面して建っているそのこじんまりとしたレストランは、一階が昔ながらの
パブになっている。


そして、その2階は、イギリス料理ではなく、フレンチだった。


アニエスといつも喧嘩しているが、フレンチは好きみたいだ。


その店の帰り道。5階建程の赤茶色のレンガのビルが立ち並ぶ、
暗い道を歩いてロンドンブリッジの駅を目指した。


そのエリアは、昔は紅茶が船で運び込まれ、テムズ川沿岸で下ろされた後、
倉庫に保管されていた、まさにその倉庫街だった。


「ここの倉庫は昔、紅茶と砂糖が保管されていたんだよ。」
などと話してくれながら、道をゆっくり歩いた。


ロンドンブリッジ駅の改札で、淋しくなるよ。と、ぎゅーっとハグをして別れた。


今でも、年に一度イギリス紅茶研修旅行でブラマーさんのところに行くが、
その別れ際にブラマー式ハグとほっぺチューをするのを見て、
生徒さんたちは引いている・・・。(^^;


まー。こんなに可愛がられるほどになるのも、光栄な事だ。


イギリスで紅茶を勉強したいと思って日本を発ち、その後どうなるかと思ったが、
結果的に、ブラマーさんと良い関係を築けた事は、大満足である。


ともかく、私の紅茶探求の旅はひとまず終わる事になる。

投稿者 happy-tealife : 15:24

日本帰国。全員日本人だ~!!

2001年1月31日。 10ヶ月ぶりに関空到着。

帰ってきてしまった~。それが、率直な感想。

そして、一歩空港の外に出た瞬間。うわっ!全員日本人!!

たった10ヶ月しか離れてないのに、こんな普通のことがとっても不思議。

ドーナツ屋さんに入った時なんかは、
「あら、今日は日本人観光客多いね。」って思った始末・・・。

何はともあれ、無事に帰って来れて何より。

イギリスのポートベローマーケット(アンティークマーケット)で手に入れた
ティーカップやお皿も割れずに持ち帰って来れたし。

まずは家に帰って、早速ブラマーさんの紅茶を飲むのが楽しみ。

日本のお水で淹れてもおいしいのだろうか。どうやったらおいしく淹れ
られるのか研究しなきゃ。

何を隠そう、この時淹れた紅茶は失敗したのだった・・・。

理由はちゃんと茶葉を計らずにあせって淹れてしまったから。
ポットもいつも使っているものではないので、どれくらいのお湯が入るか
ちゃんと確認しなかったのも原因の一つ。

とにもかくにも、久々の日本で食べる母の手料理は、この上ない幸せだった。

私はどうしても日本人なんだ。。


投稿者 happy-tealife : 15:23

どうやったら紅茶教室始めれるの??

とにかく、2月に帰国したばかりだが、
紅茶教室を4月から始めることに決めてしまおう!

日にちを決めてしまえば、それに向かって進めばいいのだ。

2ヶ月しかないのに、私は張り切った。

しかし、結果的には良かったのかもしれない。

4月と言う季節は、何かを始めるにはとても良い季節、
日本の四季の中でもとてもきれいな、そしてウキウキする時。

しかし、何をどう始めてよいのか分からず、モヤモヤする毎日。

プランはイギリスで考えてきたものの、すべては一から。
面白くもあり、また、戸惑いもあり。

色々考えることは、とても楽しい。この道を選んで良かったと思う日々。

私の最初に考えていた案は、
ホームページを作る。教室の場所を探す。宣伝方法を考える。
教室の内容を考える。などなど。

これをこうする。というルールはない。

自分がこうしてみようと思うことが、すべて。

何でもやってみよう!自分のアイデアに任せよう!

投稿者 happy-tealife : 15:22

コンセプトを決めなきゃ!

何かの本を読んでいると、自分は何が目的でこの仕事をするのか
明確なコンセプトが必要だという。

確かに。自分で進むべきものの明確な方向性をハッキリさせることは
大切だ。

私は、どんな空間を作りたいのか?
紅茶を通して、何を人に伝えたいのか??
自分は将来どうありたいのか??

ん~。自分に聞いてみよう。

これは、意外にもすぐ答えが出てきた。

簡単に言えば、「自然」

でも、これでは簡単すぎてみんなに分からない。

つまり、私は日本人であり、紅茶が好きだ。
そして、人との温かい繋がりが好きだ。

「自然」つまり、ありのままな姿でいこう!これが、私のコンセプト。

イギリスに行って、私は日本の良いところをたくさん知る事が出来た。

日本という国は美しく、伝統があり、繊細で、素晴らしい。

それなのに、日本人はヨーロッパやアメリカに憧れを抱き、
そんな日本を卑下する人が多い。多すぎる。

以前は私もその一人だった。


これからは、紅茶の美味しさを伝えながら、日本の良さも伝えていこう!
あるがままの自分で行こう!


そう、決意をしたのだった。

投稿者 happy-tealife : 15:21

とにかく場所か・・・。

場所選びは重要なポイント。

なにせ、「自然」をコンセプトに持ってきているものだから、ビルの谷間
では、納得できない。

日本の四季を感じることの出来る場所を捜し求めて・・・。

以前、一度行ったことのある近所のカフェに前から興味を持っていた。
そこは、大きな庭のついている感じのよいカフェだ。

世間知らずの私は、そのままそこに電話して「かくかくしかじか・・・・・
教室の為に、場所を貸して頂けませんか??」

私は自分の都合だけで、一日3時間を3000円ぐらいで貸してもらえ
ないだろうか?と、考えていた。

よーく考えなくてもすぐ分かることだが、カフェで3時間1テーブルにつき
3000円なんて、恐ろしい申し出をしたものだ。お店の売上で考えると、
一人が600円の紅茶と400円のケーキを食べて、5人が座るテーブル。
最低でも5000円は収入がでるところだ。

そのカフェのオーナーは優しい方で私の話しを初めは快く聞いて
下さった。

しかし!!

最後には、「とんでもございませんわ!!」の一言。

はい、すみません。

勉強してまいります・・・。

こうして、甘い考えの私は少しずつ大人になっていくのだった。

投稿者 happy-tealife : 15:21

現実は厳しい~!

当初、紅茶教室の場所をカフェで考えていた私は、
思わぬ自分の浅はかさに痛い目に会うことになる。

自分の家で出来れば良いのだけれど、そうは簡単にいかない。
なにかと問題がある。

ん~。

何か良い策は・・・。

しかし、それは後に意外と簡単に解決する事になる。

投稿者 happy-tealife : 15:20

良い場所見っけ!!

ある日、私は最寄の駅に向かって歩いていた。
大阪で友達と会う為に。

「ん~!!良いお天気!!」

阪急電鉄の今津線 仁川駅のすぐ傍には、大きな池がある。

その名は、「弁天池」。

その池には、小さな公園もついていて、鳩や、バギーを引いたママさん、
お年寄り、時にはカップル、平和な憩いの場。

私は、その光景が大好きだ。特に、夕暮れなんかはとってもきれいだ。

「仁川っていいところだな~。」と、池を眺めた瞬間。私の目に入った物。

「あ~!!!仁川会館!!!」

弁天池の入り口に仁川の自治会が運営する公共の建物が大きな窓を
こちらに向けて建ってるではないか。

「こんな良い場所に、この景色!ここ以外にどこが考えられる?!」

公共の建物だから、そんなに費用もかからないはず。

興奮をおさえる間もなく、早速、仁川会館の門を叩いた。

と、同時に、友達との待ち合わせには、遅れたのだった・・・。(^^;

そして、気になるお値段は、朝、昼、晩の三部に分かれていて、
それぞれが、約2,000円! 人数は20人収容。

即決!!

突然、こんなふうに場所が決まるとは・・・。

そして次にすることは??

投稿者 happy-tealife : 15:20

ホームページ作り。予想以上に苦戦・・・・

ホームページ作りを甘く見ていた私。

本屋さんに行って、「簡単に作れるホームページ!」という、本を購入。
そこで、驚くべき事実に・・・。

知っていましたか?HTMLタグ!簡単に言うとプログラミングの為の
ルール。かな?(簡単じゃない?)

この存在を知ったときは唖然・・・。もっと、ワープロのように簡単に
作れると思ってた。

その時、すでにホームページを開いている先輩方を尊敬したのだった。

でも、この不思議なルールを使って、不思議な文章を書いて、
インターネットエクスプローラーで開くと!!ちゃんと、それなりに見える
ではないですか!

少し作っては、出来あがりを確認するのが、なんだかとっても楽しくて
何回も、画面を切り替えてるうちに、

パソコンが壊れたのでした・・・・。

でも、一晩寝かすと、また回復。そうこうしてるうちに、どんどん出来てきて、

夢のホームページ公開は、そう遠くない。

ちなみに、これからホームページを作られる方。
私は知らなかったのですが、簡単に作れるソフトがあります。(^^;
でも、この“HTMLタグ”を知っている事は、今となってはHPを運営していく上で、
とても役に立っています。何事も、無駄は無いのですね。。。

投稿者 happy-tealife : 15:19

ホームページ公開にまた一苦労・・・

ホームページを作って、URLというアドレスをもらえば終わり。

と、思っていた私に別の壁がやってきた。

みなさん、自分の知りたい事をインターネットで調べる時、検索しますね。

例えば「紅茶」と入力すれば、紅茶の情報の一覧が出てきて、
興味を惹いたページを開く。

まず、その一覧に自分のページが登場するようにするには、登録が
必要だったのだ。

しかも、その検索ページ(サーチエンジン)に人気があれば、登録する
のに順番待ちというではないか!

なので、人気の「Yahoo!」は長~い順番待ちの列がすでに・・・・。

みなさんの検索にうまくひっかかるように、キーワードやらなんやら
かんやら・・・。

またまた、吉田のパソコンとの悪戦苦闘が始まるのだった。


教室スタートまで後2ヶ月なのに、間に合うのか??!!

投稿者 happy-tealife : 15:19

教室は思いきって週2!!

教室の場所となる仁川会館。

かなり気合の入っていた私は「よ~し!週2で教室をやるぞ~!!」

場所の予約用紙に、モリモリと希望日を記入。
毎週火曜日の夜と、土曜日のお昼。

教室の日程が決まれば、あとはドンドン宣伝するのみ!

ん~。ドンドン現実に教室オープンが近づいているぞ!!
生徒さんがたくさん集まって、にぎやかになるぞ!!

夢は大きく大きく膨らむ一方。

周りの人の心配をよそに、一方的に進みつづける。

もうすぐ大きな落とし穴があるとも知らずに・・・・。

投稿者 happy-tealife : 15:18

宣伝ってどうやるの??

勢いは良かったが、宣伝の方法を知らないことが判明・・・。

やっぱり広告を作るしかないな!
しかし、それをどうやって配るの?

駅前のビラ配り??!!
そんな~。

紅茶教室の広告がそんなことでいいのか~?
しかも、講師自らがやってるなんて、ちょっとイタイ・・・。

それか、近所のお店に広告を置いてもらう。
なんの、面識もないのに置いてもらえるものなのか?

あとは、口コミ。

友達に宣伝するのが一番できそうだな~。


でも、そうしたら、友達のおしゃべりの場を提供するだけになりそうだな~。


ん~。

投稿者 happy-tealife : 15:18

教室オープン3週間前!!

なんと、3週間前になってしまったと言うのに突然曜日を変えたく
なってしまった。

火曜の夜を金曜の昼に変えたいのだ!

なぜなら、会館の時間の関係上、夜の教室がどうしても午後6時半から
8時半になってしまうのだ。

この時間は、主婦は晩御飯の準備で大忙し。OLさんは微妙に早い
スタート時間。
会社をそんなに早く切り上げるのは難しそうだ。

仁川会館に問い合わせると、金曜のお昼が空いているという。
では、変更させていただこう!

ん~。今ごろこんなことで大丈夫なんだろうか?

ちょっと心配になってきたぞ~。 (・・・・遅くないか~?by 現在のナオコ)


投稿者 happy-tealife : 15:17

人のご縁ってすごい!! パートⅠ

予約を火曜の夜から金曜の夜に変更するため、仁川会館へ向かう。

この日、今回最大の運命の人に出会うことになる。

その人は、仁川会館の会計Fさん。

仁川会館へ着いた私は、「どの書類で予約変更ができるのだろう?」
と、棚を覗いてみたり、予約表を見てみたり、怪しい行動だったこと
うけあい。

その不審な私を見て、Fさんは「何かご用ですか?」と、声を掛けて
下さった。

「かくかくしかじか・・・・」

Fさん「あー、じゃすぐに手続きをしてしまいましょう。」

私は事務所に通された。

Fさんはパソコンがお得意で、カチャカチャと何かを打ち始めた。
私はその横でただ見守っていた。

世間話が始まった・・・。

Fさん「紅茶教室を始めるんだってね。最初っから週2なんて大丈夫?」
私  「とにかくやってみようと思って・・・」
Fさん「生徒さん集まってるの?3週間後でしょ?」
私  「それが、まだなんです・・・」
Fさん「・・・・。しかし若いのに紅茶教室を始めるなんて、すごいね~」
私  「若く見えるのかもしれないですけど、実は若くないんです」
Fさん「え?何歳?」
私  「26です。」
Fさん「あ、そう。うちの娘と同い年だよ。」

これがきっかけとなって、実は小・中学校時代の友達の
お父様と判明!!さすが地元・・・。(^^;

急に親近感が湧いたのだった!

Fさんも同様、娘と同い年の小娘が、右も左も分からぬまま教室を
始めようとしている。しかも、みればみるほど頼りない・・・。

Fさんの次の一言で、私の生活は変ることになるのです。

「私の知り合いにマーケティングに詳しい人がいるから紹介するよ。
いろいろ教えてもらって、参考にするといいと思うよ。」

このFさんが引き合わせてくださった次に登場する方によって
私の紅茶教室の世界がどんどん現実的なものへと変わっていくことに
なる。

投稿者 happy-tealife : 15:17

人のご縁ってすごい!!パートⅡ

Fさんに言われた日時&場所は、仁川にある喫茶店。
なんと、その喫茶店のあるビルは馬の形をしている。。その5Fだ。


エレベーターはガラス張りで円柱形をしていて、馬の鼻部分になっている・・・。


地元でも、通称「馬ビル」と、呼ばれている。


私は、「鼻」を上り、喫茶店に入り、Fさんと、ある長髪の初老の男性を見つけた。
普通の人じゃない雰囲気がその方を取り巻いていた。


「こっちこっち!」Fさんが私を呼んだ。


すると、物腰の柔らかい、でも、ちょと怖そうなその男性がこちらを向いて、
「初めまして、Y本です。」と、言った。
「あ、、吉田です。。よろしくお願いします。」


私も、ドキドキしながらその方と同じテーブルに座った。


Y本さんは、本職は美容師さんで、自分のお店もあるが、
色々な職を経てきた経験で、マーケティングやコンサルティングのような
こともされているという事だった。


そして、私の現状を話して、これからやっていきたい事を伝えると、
「紅茶なんて雰囲気を大切にするものを、会館なんかでやっちゃダメだ!」


と、一喝。


「この喫茶店を使いなさい!会館の料金で良いから!」


「・・・・・・・・!!!???あなたの喫茶店ですか??(心の声)」


どうも、このエリアのお店の多くをコンサルティングされているらしく、
この喫茶店も飲み仲間でもあり、指導もしているということだったのだ。


そして、文化人も多く住む仁川を、
もっと文化的にも豊かにしたいという気持ちで活動をされていたのだ。


この方の一声で、私はこの喫茶店が閉まる7:00以降と水曜日の定休日を
自由に使わせてもらえることになったのだ。


しかも、一回2000円で!(破格だ!)


ただ、喫茶店にしても、新しいお客様獲得にも繋がるチャンスもあり、
両方に利点があるのだ。


この喫茶店の窓からは、町の景色が一望でき、遠くには山並みも連なっている。


「素晴らしい~~!!」


この後、ターゲットにしているお客様はどういう人達なのか?
どういう年齢層なのか?そういう人たちに向けた広告の内容。
あとは、値段設定。など、色々と相談に乗って頂いた。

投稿者 happy-tealife : 15:14

教室オープン1週間前!! カンコウ鳥が鳴く・・。カァ~~~

人のご縁に助けられて、喫茶店で紅茶教室をする事ができるようになり、
ひとまず安心。


レッスンの内容を仕上げ、資料などを作り、なんとかかんとか1週間前に
間に合った~~!!
ひぇ~~。。。冷や汗・・・。


ところが、肝心の生徒さんがいない!!


当初、HPをアップすれば、お客様からの問い合わせがジャンジャン
入ると思っていた私は、全く鳴らない電話と、何も送られてこないメールに
愕然とした・・・。


カンコウ鳥が鳴くってこういうことなんだ~。
私の頭の中で、「カァァ~~」という馬鹿にした鳴き声が響いた・・・。


お商売って大変だなーー。


そんな中、当時メールマガジンというのが流行っていた。

私は、メールマガジンに全てを託し、
「イギリス紅茶留学記」というタイトルでメール形式の雑誌を作った。


すると、当時はメールマガジンの関心が高かった事もあり、
一気に900人の読者が集まった。


そこで、イギリスでのドタバタ留学記を連載していった。


すると、紅茶も好きだけど、私個人に興味を持ってくれた方々から
問い合わせが入るようになり、


滑り込みスレスレで、3名の生徒さんが申込みをしてくれた!!


そのときの、3名は、私にとって神様のように見えた。

投稿者 happy-tealife : 15:13

教室の雰囲気作り

喫茶店をお借りするといっても、コーヒーを出すお店と紅茶の雰囲気は
少し違う。

そこで、Y本さんが、「何か雰囲気作りを考えないとな~。」
「紅茶グッズを持って来て、飾るのはどうかな?」


なるほど~~!!


分かりました!


と、言う事で、毎回レッスンをする前は、衣装ケース3箱に
アンティークカップやソーサー、紅茶の本10冊。ティースプーンや小物を
配送業者のように運ぶことになった。


お陰で、自分の台車まで持つ事になり、
母に紅茶の仕事って意外と体力いるのね~と、言われた。


そして、自作のテーブルクロスを5席あるテーブル全てに掛け直し、
テーブルの配置を教室スタイルに移動する。

ピアノの上においてあるピカチューのぬいぐるみなどを取り除く。


天井部分に趣味良く梁が出ていて、そこにツタの葉が絡まって、
小さな不思議な小人の人形が数体飾られている。
見なかった事にしよう・・・。(^^;


自分で選んできた、雰囲気の良いBGMをかける。


なかなかの体力がいる。


しかも、レッスンが終わったら、
これと、全く逆の事をもう一度しなくてはいけない・・・。

大学では、体育会で頑張っていたので、結構体力には自信があるが、
それでも、結構きつい・・・。


レッスンする前に、すっかり髪は乱れ、顔はテカッてしまう・・・。


でも、生徒さんが入ってくる前には、優雅に!!

投稿者 happy-tealife : 15:12

教室オープン当日!!

宝塚という辺鄙なところにも関わらず、一人は地元の方。
もう一人は、奈良。もう一人は、神戸市北区の方。と、
遠方から来ていただいた。


名も知らない教室に行こうと思ってくださった、
この勇気ある3名。ある意味、戦士のようにも見える・・・。(^^;


インターネットってすごいな~。日本中に情報が届くんだ。


そして、記念すべき第一号のお客様は奈良の方だった。


午後7時。「カランカラン!」という喫茶店の入口のベルの音と共に、
優しい笑顔のMさんが入って来られた。


お迎えした時の、私の笑顔は、緊張と嬉しさで複雑な顔をしていた事だろう。


しかし、これで遂に紅茶教室がスタートするのだ!


残りの2名もいらっしゃって、いざ教室開始!
相当、ぎこちない雰囲気で話をしたり、紅茶を淹れたりしたに違いない。


ただ、美味しいブラマー紅茶を淹れて、「美味しい!」と、言ってもらえた瞬間。


それはそれは、幸せな気持ちになった。


今回のスタートは悲惨な状態だったが、
びっくりするほどたくさんの事を学ぶことが出来た。


スタートラインにやっと立てた!これからだ~!がんばるぞ~!


                                       おわり・・・。

投稿者 happy-tealife : 15:12

あれから数年経ち・・・・母の涙が語るもの

あれから、大分経った。


あの後も、失敗しては怒られ、立ち直っては失敗し、、を繰り返した。
あの、叱咤激励は、本当に有難かった。常に多くの人に助けられてきた。


ただ決して、順調だった訳ではない。途中、立て直しの為に充電期間もあった。


周りからも、早く普通の仕事をして、ちゃんと働けばと言われる事もあった。


生活もなかなか安定せず、楽しく充実はしているが、心のどこかに
不安を抱える日々を送っていた。


思い出深い「馬ビル」の喫茶店も閉店を迎える事になった。


ただそんな中、有難い事に、
父と一緒に西宮で専用のサロンを開く事になり、場所を移動した。


その頃は、紅茶教室も最初に比べると、大分落ち着いて、
少しは先が見えるようになってきていた。

その引越しの時、もう使わなくてもよくなった、あの台車が出てきた。
母がそれを物置に運びながら、
「あの頃、頑張ってたよね~。」と、言いながら、少し涙ぐんだ。


その涙に気付いた時、自分一人で不安を感じ、頑張って来たような
気になっていたが、実は、私を車で馬ビルまで送り、終われば迎えに来て
くれていた母は、私の将来を案じ、もっと不安で、掛ける言葉も無く、
ただ明るく振舞って応援してくれていたという事に気がついた。


きっと、親族や周りからも色々言われたかもしれない。
でも、それも全く出さずに、言い出したら聞かない私を見守ってくれていたのだ。


父も感情を表現するのが下手で、私と衝突する事が多い。


けれど、退職後も教師を続けたいという自分の夢の為とは言いつつ、
専用サロンを建ててくれた。


何か、とてつもない大きな愛情で支えられてきた事を実感する。


これからは、その愛情をたくさんの人に返していかなければならないと
強く思うようになった。


まだまだ、修行だ!


がんばるぞ~!!


そして、スシーラティーに関わってくれた方、くれている方。これから関わる方。


まだまだ若輩ものですが、私の愛情を、たっぷりこれからも受けて下さい。

最後に、吉田家長老のちょっと楽しいエピソードを紹介して終わりにしようと思う。


私には92歳になる祖父がいる。いつも姿勢を正して元気に歩いている。
そして、祖父は私の紅茶教室という仕事がどう頑張っても理解できないようだ。


紅茶を教えるという意味が分からないようだ。

今では、家を出る時に、「いってきます~!」というと、祖父が出てきて、
「お!なおこちゃん学校か? よぉ~学んできなさい!」と、声を掛ける。


私も、最初は、ずっこけていたが、もう最近では「は~い!」と、
言ってそのまま家を出るようになった。


しかし、ある意味、それは正解だ。
私は、毎日、生徒さんや周りの方から、色々なことを教わる事の方が多い。


「おじいちゃん、しっかり学んでくるね!」

投稿者 happy-tealife : 15:10