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あれから数年経ち・・・・母の涙が語るもの

あれから、大分経った。


あの後も、失敗しては怒られ、立ち直っては失敗し、、を繰り返した。
あの、叱咤激励は、本当に有難かった。常に多くの人に助けられてきた。


ただ決して、順調だった訳ではない。途中、立て直しの為に充電期間もあった。


周りからも、早く普通の仕事をして、ちゃんと働けばと言われる事もあった。


生活もなかなか安定せず、楽しく充実はしているが、心のどこかに
不安を抱える日々を送っていた。


思い出深い「馬ビル」の喫茶店も閉店を迎える事になった。


ただそんな中、有難い事に、
父と一緒に西宮で専用のサロンを開く事になり、場所を移動した。


その頃は、紅茶教室も最初に比べると、大分落ち着いて、
少しは先が見えるようになってきていた。

その引越しの時、もう使わなくてもよくなった、あの台車が出てきた。
母がそれを物置に運びながら、
「あの頃、頑張ってたよね~。」と、言いながら、少し涙ぐんだ。


その涙に気付いた時、自分一人で不安を感じ、頑張って来たような
気になっていたが、実は、私を車で馬ビルまで送り、終われば迎えに来て
くれていた母は、私の将来を案じ、もっと不安で、掛ける言葉も無く、
ただ明るく振舞って応援してくれていたという事に気がついた。


きっと、親族や周りからも色々言われたかもしれない。
でも、それも全く出さずに、言い出したら聞かない私を見守ってくれていたのだ。


父も感情を表現するのが下手で、私と衝突する事が多い。


けれど、退職後も教師を続けたいという自分の夢の為とは言いつつ、
専用サロンを建ててくれた。


何か、とてつもない大きな愛情で支えられてきた事を実感する。


これからは、その愛情をたくさんの人に返していかなければならないと
強く思うようになった。


まだまだ、修行だ!


がんばるぞ~!!


そして、スシーラティーに関わってくれた方、くれている方。これから関わる方。


まだまだ若輩ものですが、私の愛情を、たっぷりこれからも受けて下さい。



最後に、吉田家長老のちょっと楽しいエピソードを紹介して終わりにしようと思う。


私には92歳になる祖父がいる。いつも姿勢を正して元気に歩いている。
そして、祖父は私の紅茶教室という仕事がどう頑張っても理解できないようだ。


紅茶を教えるという意味が分からないようだ。

今では、家を出る時に、「いってきます~!」というと、祖父が出てきて、
「お!なおこちゃん学校か? よぉ~学んできなさい!」と、声を掛ける。


私も、最初は、ずっこけていたが、もう最近では「は~い!」と、
言ってそのまま家を出るようになった。


しかし、ある意味、それは正解だ。
私は、毎日、生徒さんや周りの方から、色々なことを教わる事の方が多い。


「おじいちゃん、しっかり学んでくるね!」
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