イギリスでの「紅茶好き」とは?

優しいダウンおばあちゃんと猫一匹の平和な生活が続いていた。

ダウンおばあちゃんはある日私にこんな質問をした。
「なおこは何を学びにイギリスに来たの?」

そこで、私は自信を持って
「紅茶を勉強しにだよ!」

おばあちゃんは少し驚いた顔で 「そうなの~。」

この質問の意味は次の日分かることになるのだ。

学校が午前中で終わり、友達とお昼を終えてインターネットカフェに
行ったりしながら午後を過ごし、5時くらいに家路に着く。

「I’m Home!! 」(ただいま~!)と元気良くリビングへ向かうと
ダウンおばあちゃんが「なおこ!今日は色々なバリエーションの
紅茶を買ってきたの!何を飲む?」

「ほんと?!うれし~!」
(ほんとにダウンおばあちゃんは良い人なのです。)

カラフルな箱を2,3箱持ってきて私に見せる。

なんの紅茶なんだろう~。さすがイギリス。色々あるんだな~。
なになに? ○○berry ?? Camomail?? ○○Fruit??

ベリー・カモミール・フルーツ・・・・

「・・・・フレーバーだぁぁぁ~!」(心の中で叫ぶ)

実は私の大の苦手なフレーバー・・・。

紅茶に凝っていると言えば、フレーバーの事なのか?

でも、その好意に感動した私は3種類全部淹れてみようと提案。

ベリーはやばかった・・・。色が濃厚な赤ピンク。しかも香りが強烈!
フルーツは見た目は紅茶っぽい。が、香りが甘くて強烈!!
唯一まともに見えたのがカモミール。

この日を境に、家に帰ったときにおばあちゃんが「なおこ紅茶飲む?」
「はい!」
「言わなくても分かってるわ!カモミールね!」
と、いう不思議なルールが出来あがったのです。

「なおこはカモミールが好きだものね~。」と。

未だにカモミールを見ると心の奥底がチクッとしてブライトンを
懐かしく思い出すのです。