イギリスで紅茶の学校はすぐに見つかると、ガセネタをつかまされて
しまった直子は、とにかく語学の勉強に集中する事にした。
語学の勉強という意味では、ブライトンは最適な場所だったと言える。
しかし、語学学校は午前で終わる。
ついつい、午後はのんびり過ごしてしまい、5時に家に帰り、
夕食をホストマザーと食べて、宿題を終わらせ、また夜8時頃に出掛け、
学校の友達の集るパブへ行き、みんなとお酒を飲み、11時30分の
終バスに乗って帰るという日々の繰り返し。
とても楽しい!
でも、どこか、何かが間違ってる・・・。
そんな違和感を覚え出したのは、イギリスへ来て2ヶ月の頃。
「私はいったいイギリスまで来て何をしてるの?英語の勉強?」
「なんの為に来たの??」
そんな自分自身の問いかけに、居心地の悪さを覚える。
ブライトンで平和な恵まれた環境でヌクヌクしている訳にはいかない!
「ロンドン進出だ~!!ロンドンで情報を収集するぞ~!!」
翌日、語学学校のレセプションへ行き、同校のロンドン校へ移動でき
るように、交渉…。
ようやく、自分の現状に気が付いた私は、行動を開始した!
せっかく仲良くなった友達と離れることを考えると、心が痛みながら…。
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ブライトンを後にする・・・
結局、私は3ヶ月慣れ親しんだブライトンを後にする事に決めた。
今やイギリスの母、優しいダウンおばあちゃんと離れる事は非常につらい。
しかも、6ヶ月いる予定だったところを短縮した為、ダウンおばあちゃんは
自分のせいだと思い込み、傷つけてしまった。
ブライトンを後にする日。
イギリスでは珍しく晴天。
ロンドンまでは電車で1時間。バスで2時間。
今回はバスで行くことに。
あまりの大荷物に、ブライトンのメインバスターミナルまでは
タクシーで行くことにする。
日本なら呼べばすぐ来るタクシー。しかしここはイギリス・・・・。
待てども、待てども・・・。
「タクシーが来ないんだけど、どうしよう。」とつい甘える。
「自分でタクシー会社に電話して対応しなきゃダメよ」と私に促し、
おばあちゃんは、傍で優しく見守ってくれる。
こんな優しい心使いも今日で終わりなんだ・・・。
これからは一人でなんでもしなければいけないんだと、淋しさが
湧き上がって来る。
そうこうしている内に、出発時間ギリギリになってやっとタクシー到着。
もっと、ゆっくりとダウンおばあちゃんとお別れがしたかったが、
タクシーに飛び乗らなければならなくなっていた。
大急ぎで荷物をタクシーへ積み込み、おばあちゃんとぎゅ~っと抱き合う。
実際におばあちゃんは大きいのだけれど、それ以外の大きさと優しさを
感じるハグに涙が出そうになるのをこらえ、お別れの挨拶「ほっぺたキス」をした。
そして、また大急ぎでタクシーに乗りこむ。
タクシー運転手が急いでいることを察知して、すごい勢いで出発した。
その猛スピードの中、後ろを振り返るとおばあちゃんが淋しそうに
手を振っている。そして、屋根には黒猫キシーがいつの間にかいて
お見送りをしてくれているようだった。
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今やイギリスの母、優しいダウンおばあちゃんと離れる事は非常につらい。
しかも、6ヶ月いる予定だったところを短縮した為、ダウンおばあちゃんは
自分のせいだと思い込み、傷つけてしまった。
ブライトンを後にする日。
イギリスでは珍しく晴天。
ロンドンまでは電車で1時間。バスで2時間。
今回はバスで行くことに。
あまりの大荷物に、ブライトンのメインバスターミナルまでは
タクシーで行くことにする。
日本なら呼べばすぐ来るタクシー。しかしここはイギリス・・・・。
待てども、待てども・・・。
「タクシーが来ないんだけど、どうしよう。」とつい甘える。
「自分でタクシー会社に電話して対応しなきゃダメよ」と私に促し、
おばあちゃんは、傍で優しく見守ってくれる。
こんな優しい心使いも今日で終わりなんだ・・・。
これからは一人でなんでもしなければいけないんだと、淋しさが
湧き上がって来る。
そうこうしている内に、出発時間ギリギリになってやっとタクシー到着。
もっと、ゆっくりとダウンおばあちゃんとお別れがしたかったが、
タクシーに飛び乗らなければならなくなっていた。
大急ぎで荷物をタクシーへ積み込み、おばあちゃんとぎゅ~っと抱き合う。
実際におばあちゃんは大きいのだけれど、それ以外の大きさと優しさを
感じるハグに涙が出そうになるのをこらえ、お別れの挨拶「ほっぺたキス」をした。
そして、また大急ぎでタクシーに乗りこむ。
タクシー運転手が急いでいることを察知して、すごい勢いで出発した。
その猛スピードの中、後ろを振り返るとおばあちゃんが淋しそうに
手を振っている。そして、屋根には黒猫キシーがいつの間にかいて
お見送りをしてくれているようだった。
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ロンドンへ向かうバス・・・・
ロンドン行きの長距離バス(コーチ)ステーションへ
私の乗ったタクシーはすごい勢いで乗りつけた!
目の前にはロンドン行きのコーチがまだ止まっている。
「間に合った~!!」
今日のロンドン引越しをお手伝いしてくれる友達の「さくらちゃん」は
既にスタンバイしていた。
なんとかかんとかで、大きな爆発しそうな状態のトランクケース
を荷台へ積み込み、あわただしくコーチに乗り込み、まずは一安心。
ブライトンを後にする最終日ぐらい時間に余裕を持ちたかったが、
やはり、予感は的中と言ったところである。
「プシュ~ッッ。」と、コーチのドアの閉まる音がして、
ゆっくりと動き出した。
最初に海岸沿いを一瞬走る。
パレスピア(海の上のちっちゃな娯楽施設)が見える。
ここでは、留学生がたくさんアルバイトしていた。
友達はクレープ屋で働いていた。クレープをご馳走してくれるはずだったが、
行き損ねてしまった・・・・。悔いが残る。
その後は街の中心地へ向かい、必ず金曜日には、友達同士が約束しなくても
集るパブ「king and Queen 」を通りすぎる。
「あ、いつも通い続けてたインターネットカフェ。
店員さんとも やっと仲良くなったのに・・・」
「あの丘の上にはダウンおばあちゃんの家があるんだ~。」
数々の思い出の店を見ながらコーチは住宅街へと入っていき、
最後には高速道路へと向かい、いよいよロンドンへの道となる・・・。
ロンドンへの期待や希望の気持ち・ブライトンへの愛着の気持ち
お互いが複雑に混ざり合って、日本からイギリスへ旅立った時に
似た気持ちを再び味わっていた。
高速道路の横では、モコモコと白い羊達が無表情で草を食べている。
感慨にふけっていたのもつかの間、いつものように眠気が・・・。
羊パワーだ・・・。
「ぐ~~~~・・・・」
イギリスへ旅だった時と、なんら成長していない私である。
次に目が覚めた時は、
延々続くように思われていた、羊がもしゃもしゃと草を食べる光景は
いつの間にか終わり、ブライトンとは違った雰囲気の建物が軒を連ねる
住宅街の中をコーチは走っていた。
ロンドンの住宅街だ・・・。
つづきましては、ロンドンでの生活に続きます!
続きを読む
私の乗ったタクシーはすごい勢いで乗りつけた!
目の前にはロンドン行きのコーチがまだ止まっている。
「間に合った~!!」
今日のロンドン引越しをお手伝いしてくれる友達の「さくらちゃん」は
既にスタンバイしていた。
なんとかかんとかで、大きな爆発しそうな状態のトランクケース
を荷台へ積み込み、あわただしくコーチに乗り込み、まずは一安心。
ブライトンを後にする最終日ぐらい時間に余裕を持ちたかったが、
やはり、予感は的中と言ったところである。
「プシュ~ッッ。」と、コーチのドアの閉まる音がして、
ゆっくりと動き出した。
最初に海岸沿いを一瞬走る。
パレスピア(海の上のちっちゃな娯楽施設)が見える。
ここでは、留学生がたくさんアルバイトしていた。
友達はクレープ屋で働いていた。クレープをご馳走してくれるはずだったが、
行き損ねてしまった・・・・。悔いが残る。
その後は街の中心地へ向かい、必ず金曜日には、友達同士が約束しなくても
集るパブ「king and Queen 」を通りすぎる。
「あ、いつも通い続けてたインターネットカフェ。
店員さんとも やっと仲良くなったのに・・・」
「あの丘の上にはダウンおばあちゃんの家があるんだ~。」
数々の思い出の店を見ながらコーチは住宅街へと入っていき、
最後には高速道路へと向かい、いよいよロンドンへの道となる・・・。
ロンドンへの期待や希望の気持ち・ブライトンへの愛着の気持ち
お互いが複雑に混ざり合って、日本からイギリスへ旅立った時に
似た気持ちを再び味わっていた。
高速道路の横では、モコモコと白い羊達が無表情で草を食べている。
感慨にふけっていたのもつかの間、いつものように眠気が・・・。
羊パワーだ・・・。
「ぐ~~~~・・・・」
イギリスへ旅だった時と、なんら成長していない私である。
次に目が覚めた時は、
延々続くように思われていた、羊がもしゃもしゃと草を食べる光景は
いつの間にか終わり、ブライトンとは違った雰囲気の建物が軒を連ねる
住宅街の中をコーチは走っていた。
ロンドンの住宅街だ・・・。
つづきましては、ロンドンでの生活に続きます!
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遂にロンドンに降り立つ!!
ブライトンを出発して2時間30分。
コーチは目的地ロンドンへと到着した。
「プシュ~ッッ」と、ドアが開いて、何の車内放送もないまま
乗客がどんどん降りていく。
私とさくらちゃんも皆に混じってコーチを降りる。
いつもと違うように感じる空気が私達を包んだ・・・。
ロンドンでは私は語学学校の寮に滞在する。
場所も分からないし、爆発寸前の荷物も抱えているので
タクシーで行くことにする。
心なしか、冷たく感じるロンドンの雰囲気の中、タクシーを探し、
いざ学校の寮のあるハイゲートビレッジと言う街へ向かうことに・・・。
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コーチは目的地ロンドンへと到着した。
「プシュ~ッッ」と、ドアが開いて、何の車内放送もないまま
乗客がどんどん降りていく。
私とさくらちゃんも皆に混じってコーチを降りる。
いつもと違うように感じる空気が私達を包んだ・・・。
ロンドンでは私は語学学校の寮に滞在する。
場所も分からないし、爆発寸前の荷物も抱えているので
タクシーで行くことにする。
心なしか、冷たく感じるロンドンの雰囲気の中、タクシーを探し、
いざ学校の寮のあるハイゲートビレッジと言う街へ向かうことに・・・。
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ロンドンの街を抜け、いざハイゲートへ!
ロンドンへ着いたぞ!!
「さぁ、ここから一仕事だ!」
「タクシーを捜さなければ!」
ロンドンのコーチステーションは、なんだか分かり難い・・・。
タクシーを見つけるのにも一苦労だ。
それでもなんとかタクシーを捕まえることができた。
有名なロンドンのタクシーだ!
黒く、レトロな形をした、「コモッ!」としたかわいいタクシーだ。
運転席と客席の間には銃弾も通さない透明の壁で仕切られている。
運転手さんとの会話は車内マイクを通して伝える。
客席は恐ろしいほど広い。
爆発しそうなトランクケースも悠々入る。それどころか、余裕がありすぎて
タクシーがカーブを切るたびにタクシーの中を気ままに動き回るのを
制御するのに一苦労するほどだ。
とりあえず行き先のアドレスを見せて「いざハイゲートへ!」
大都会ロンドンの街を、タクシーが要領良く道を選択しながら走っている。
タクシーから見える景色は、大都会のはずなのに緑がたくさんある。
日本の東京とは、かなり違う。
歩く人も様々だ。
ブライトンではイギリス人ばかりが目に付くが、
ロンドンでは異国の人々で溢れ返っている。
ガイドブックを片手に、不安そうだが、楽しそうな日本人の団体もいた。
私の向かうハイゲートと言う町はロンドンの北部にある。
ガイドブックによると、イギリス人が大半を占める高級住宅街だそうだ。
イギリスでは階級や人種によって住む場所がはっきりと分かれている。
ハイゲートの手前にアーチウェイという場所があるが、
そこは労働者階級の町だ。
一本の道を挟んで、ごっぞり街の雰囲気が変わる。
歩いている人も、まったく変ってしまう。
そんな不思議な光景を目の当たりにしながら、タクシーはどんどん
北上し、ついにハイゲートについた!
確かに、大きな一戸建ての建ち並ぶ静かな住宅街だ。
私がお世話になる学校の寮の場所は、住所しか分からなかった為、
タクシーの運転手さんを四苦八苦させ、同じ道を3往復させる羽目に
なってしまった。
ブライトンから約3時間。
ようやく私の住むFarnival Houseという寮へ到着した。
大きな木々の生い茂る門をくぐると、赤茶色の古めかしいレンガ作りの
5階建ての建物が「で~ん」と建っていた。
あー、ここからロンドンの生活が始まるんだ~。
急に実感が湧いてくる直子だった・・・。
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「さぁ、ここから一仕事だ!」
「タクシーを捜さなければ!」
ロンドンのコーチステーションは、なんだか分かり難い・・・。
タクシーを見つけるのにも一苦労だ。
それでもなんとかタクシーを捕まえることができた。
有名なロンドンのタクシーだ!
黒く、レトロな形をした、「コモッ!」としたかわいいタクシーだ。
運転席と客席の間には銃弾も通さない透明の壁で仕切られている。
運転手さんとの会話は車内マイクを通して伝える。
客席は恐ろしいほど広い。
爆発しそうなトランクケースも悠々入る。それどころか、余裕がありすぎて
タクシーがカーブを切るたびにタクシーの中を気ままに動き回るのを
制御するのに一苦労するほどだ。
とりあえず行き先のアドレスを見せて「いざハイゲートへ!」
大都会ロンドンの街を、タクシーが要領良く道を選択しながら走っている。
タクシーから見える景色は、大都会のはずなのに緑がたくさんある。
日本の東京とは、かなり違う。
歩く人も様々だ。
ブライトンではイギリス人ばかりが目に付くが、
ロンドンでは異国の人々で溢れ返っている。
ガイドブックを片手に、不安そうだが、楽しそうな日本人の団体もいた。
私の向かうハイゲートと言う町はロンドンの北部にある。
ガイドブックによると、イギリス人が大半を占める高級住宅街だそうだ。
イギリスでは階級や人種によって住む場所がはっきりと分かれている。
ハイゲートの手前にアーチウェイという場所があるが、
そこは労働者階級の町だ。
一本の道を挟んで、ごっぞり街の雰囲気が変わる。
歩いている人も、まったく変ってしまう。
そんな不思議な光景を目の当たりにしながら、タクシーはどんどん
北上し、ついにハイゲートについた!
確かに、大きな一戸建ての建ち並ぶ静かな住宅街だ。
私がお世話になる学校の寮の場所は、住所しか分からなかった為、
タクシーの運転手さんを四苦八苦させ、同じ道を3往復させる羽目に
なってしまった。
ブライトンから約3時間。
ようやく私の住むFarnival Houseという寮へ到着した。
大きな木々の生い茂る門をくぐると、赤茶色の古めかしいレンガ作りの
5階建ての建物が「で~ん」と建っていた。
あー、ここからロンドンの生活が始まるんだ~。
急に実感が湧いてくる直子だった・・・。
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