2007年10月21日~27日「天空の町ダージリンへ・紅茶探訪旅行」
紅茶の聖地「ダージリン」へ行って来ました~~♪
実は、スリランカには何度も足を運んでいるにも関わらず、インド・ダージリンへは初!
噂では、スリランカの比にならないほど過酷な場所だそう。
一体、どんな出来事が待っているのか。
不安よりもワクワクした気持ちで一路インドへ!
さぁ~~!どんな旅になったでしょう(^^)
ちなみに、今回の旅はプライベート旅行。何が起こるか予測不能な旅に「ご一緒したい!」と名乗りを挙げてくれた勇気ある方が約1名。スシーラティーの認定校を開校される寿恵子さん。
二人の珍道中が始まります~♪
●エアーインディアに乗っていざインドへ!
関空から香港経由でまずはデリーへ。
エアーインディアでは、乗って早々にカレーの機内食。
もう空の上からインドは始まりました。。
否が応でもインド行きの気分は高まります~。
それにしても、飛行機の機体はいったいいつの時代のもの??
なかなかディープな雰囲気の飛行機です~~。
テレビモニターも各個人にはついていない座席。。
9時間の旅は時間を持て余すかと思いきや。。
寿恵子さん。ダージリン行きに心なしか興奮しているのか、ノンストップトーク!
あっと言う間にデリーへ(笑)
デリーに着くと、日本から手配していた専用ガイドさんが案内してくれて、ひとまずデリーで一泊。
さあ!明日ダージリンへ向かうんだ~♪
デリーのホテルに関しては、全くのノーチェックで、質素な感じのホテルに・・・。
心細そうな寿恵子さんにエールを送りつつ、
さぁ~!明日はダージリンだ~!私も少し興奮気味。
でも、あっと言う間に就寝(笑)
●デリーの町のチャイ屋さん
朝、少し早起きをして町のチャイ屋さんを見に行って来ました。
インドでは素焼きのカップ「クリ」でチャイの飲むというので、是非それを生で見てみたい!
ところが、意外にも最近はクリを使っているところはほとんどなく、プラスチックのカップが主流のようでした。
残念~~。
<本場チャイの淹れ方>
1、お鍋にお湯を入れ沸騰させます。
2、沸騰したらCTCタイプの茶葉(細かいコロコロした茶葉)と砂糖を入れ、火を止めお鍋の蓋を閉め、暫し待つ。
3、別のお鍋に入ってすでに温められているミルクを適量加え最後の一煮立ち。
出来上がったチャイは、私達にはちょっと特別扱いと言う事で、小振りのマグカップで♪
衛生面が心配でしたが、一度熱湯消毒をしてくれました。
飲んでみると、これがすでにカルダモンの香りが着いていて、「美味しい~~♪」
茶葉に元々スパイスが入っていたようです。
チャイ屋さんには卵やパンも置いてあって、朝食も提供できるようになっていました。
目覚めの美味しい一杯を飲んで、さあいよいよダージリンへ向けて出発です!(^^)
●国内線へ乗ってダージリンの玄関口バグドグラ空港へ
ここは北東インドの拠点になり、
そこからはアッサム、ネパール、ブータン、チベットと国境エリアにも近く、セキュリティーチェックは予想以上に厳しい。
3人掛けの席が2列という小さな飛行機に乗り込む。
機内食はもちろんカレー。これがまたなかなか美味しい♪
チャパティーという薄焼きのナンがついていた。
空港へ着いたら、そのままタラップを降りて、地上を歩いて空港ターミナルへ!
なんか、田舎の空港へ着いた~という感じ。
ダージリンにいよいよ近づいている~~と、気持ちがはやります。
空港ではダージリンの案内人ビジュさんが私達を迎えてくれました。
彼は、カウボーイハットを被り、お洒落な出で立ち。しかも、半袖!?
ダージリンは寒いと聞いて、ダウンジャケットを着こんでいた私は拍子抜け。
そう、バグドグラはまだ山の麓で標高は低く、まだまだ熱いのです。
ここから車に乗り、ダージリンまで約3時間。ダージリンまでの道のりは長い。。
●最初の目的地。グームティー茶園のバンガロー。
ダージリンの中でも南東エリアにあるグームティー茶園へ向かいます。
車はひたすら山道を勢い良く進んで行きます。
グームティー茶園は日本でも有名な名門茶園の一つ。
そんな茶園のバンガロー(ダージリン茶園開拓時代にイギリス人が住んでいた建物)に今日は泊まるんだ~と、否が応でもワクワク&ドキドキ。
少し日の陰り始めた6時頃。メイン通りから急に細い舗装されていない道に入り、暫くしないうちにグームティー茶園のバンガローはありました。
うっそうと茂る木々の中にひっそりと建つその木造の白い建物は、急にタイムスリップしたかのように、一昔前の雰囲気が漂います。
素朴な雰囲気のスタッフが出迎えてくれます。
顔立ちが私達がイメージするインド人とは違い、ちょっとびっくり。
彼らはこのエリアに住むネパール人。
ダージリンは山岳民族が多く住むエリアで、インド人、ネパール人、チベット人で構成されていて、チベット人は更に私達に似ています。
なんだか、顔が似ていると言うだけで、ホッとするものですね。
そして、着いて早々にウェルカムティーが運ばれて、まずはほっと一息つきました。
飲んだ瞬間!あ~~!ダージリンだ~。遂に来たのか~~。と、実感。
そうこうしているうちに、他の宿泊客の方々が到着。偶然にもこの時、茶園のマネージャーさんの息子さん家族とその友人家族。アメリカ・ユタ州から休暇を兼ねて滞在していたお茶専門店経営者が来てらして、毎晩紅茶談義に花が咲きました。
「英語は得意ではない」と言っていた寿恵子さんは、英語の飛び交う環境に「知恵熱でそう~~。」と、言いつつ、頑張っていました(笑)
私達は当初1泊の予定でしたが、お祭りがあり、移動が難しいという事でここに結局2泊する事になりました。
●グームティー茶園の工場見学
翌朝、7時に突然ドアをノックする音が聞こえました。
早起きの寿恵子さんがドアを開けると、ベットティーを持ったスタッフの方が立っていました。
頼んでないのに、これは当然の習慣なんだ~~♪朝から、綺麗な水色のダージリンを見るだけで幸せがこみ上げてきます。
幸せ~~♪♪
そしてそのまま早起きした寿恵子さん&ユタ出身のレベッカと共に朝の茶園を散歩。
ひんやりとした空気の中、うっすらと漂う霧の中の茶園。
茶園の斜面は想像以上に急で、小さな葉のお茶の木が、斜面にへばりつくように植わっていました。
これはさぞかし茶摘は大変だ~~。
でも、この急な斜面があるからこそ、水はけが良く、お茶の木が養分をじっくり溜め込みながらゆっくりと育ち、あの素晴らしいダージリンにしかない特有の香り&味わいが生まれるのだそうです。
納得です!!
茶園を見た後、紅茶工場はこの日お休みだったのだけど、特別に開けて頂いて、見学とテイスティングをさせてもらいました。
ありがとうございます。m(_ _)m
私がまず驚いたのは、ここの工場の機械は見た事ないほど古いものだった事。やっぱりスリランカよりも開拓された時代が前なんだ~。と、非常に納得。
ただ、古くても、機械&建物内部は真っ白で、清潔感が漂い、ここの工場の思いや姿勢を充分感じられました。
この茶園は有機栽培の紅茶も作っていて、機械や道具はすべて分けられていて、徹底した管理体制の下、紅茶が作られていました。
名門茶園と呼ばれる意味が分かったような気がしました。
●ジュンパナ茶園は車も入れない秘境?!
グームティーと谷を挟んでお向かいにあるのがジュンパナ茶園。せっかくなので尋ねる事にしました。
すると、ジュンパナは車では行けない?!そんな茶園があるんだ~~。。。
と、言う事で谷までは車で降りて行き、そこに車を停め、ひたすら山登りが始まりました。。
最初は気軽に思っていたのですが、その道のりは長かった~~~。。。。(^^;
寿恵子さんはブーツを履いていたのですが、途中破れてしまうほど。。。
ブーツって破れる~~?!
息も切れ切れに工場に到着。。
グームティーと同じく非常に古い印象。でも、やっぱりとっても綺麗な印象。
茶園は工場の裏手に何キロも続くらしく、麓からは分からない、想像以上の広さでした。
茶園で働く人達はこの更に上に住んでいるという事で、工場の方が、是非どうぞ立ち寄って下さい。と、言ってくださいましたが、、「これ以上登る~~?!」(><)
お気持ちだけ頂きました。ありがとうございます。(^^;
ここでは茶樹の品種の事などをじっくり教えていただき、とても興味深かったです。
それにしても、こんな不便な環境から、人の手で茶葉を麓まで下ろしてきているなんて、想像を絶する大変さです。
この日も、熱が出た人を病院に運ぶのに、一人が椅子を背中に担ぎ、その椅子に患者を乗せて山を降りていました。
彼らは笑顔で「これがこの村の救急車です。」と、、、
私達は、カルチャーショックを受けつつも、なんとか帰って来て、すっかり遅くなってしまったランチを頂きました。
お腹がぺこぺこだった事もあり、ここのネパール料理(カレー)はなんだか優しい味でと~っても美味しかったです♪♪
お腹が一杯になった後は、ちょっとお昼寝しました。。(^^;
●世界遺産トイトレインに乗ってダージリンの中心街へ
3日目。私達はダージリンの町の中心へ向かうべく、世界遺産の蒸気機関車「トイトレイン」に乗る事にしました。
この機関車は、幅60cmというとっても狭い線路を走る、その名の通りおもちゃみたいに可愛い蒸気機関車です。
イギリス人が茶園を開拓したときに茶葉を運ぶために作ったものなのです。イギリス人の茶園開拓に向けた熱い思いには、本当に脱帽させられます。。
このトイトレイン、空港からダージリンの町まで続いていますが、全ての行程に乗ると9時間も掛かります。。。車で行けば3時間で行けるのに。。
と、言う事は、車に抜かされるほどの非常にゆっくりとした機関車なのです。
時々、人が抜かす場面も。。(^^;
私達は、ほとんどを車で登り、最後の1時間分だけ乗車しました。(観光客のコース^^)
石炭を入れて、水を入れて、蒸気を吐き出しながらポッポ~~!と、走るのんびりした機関車は、大人でもワクワクします。
でも、コトコト走る機関車の揺れが何とも言えず心地良く、私も寿恵子さんも、すっかり途中で夢の中に・・・(^^;
気がつけば「ダージリン駅~~!」へ到着でした。(^^;
●歴史あるホテル「ウィンダメア」
ダージリンの町の小高い丘の見晴らしの良いホテルに私達は2日間滞在しました。
ここはイギリス植民地時代からある由緒正しいホテル。
外観も部屋もすべてまるでイギリスです。
お食事もカレーとイギリス料理両方が出てきて、まるで植民地時代にタイムトリップしたかのような気分になります。
そして、ここのお料理は全部本当に美味しく、特にスープが絶品!私も寿恵子さんも、「美味しい~~!」の連発。
お部屋も、アンティーク家具に本当の暖炉。ザ・イギリス!を満喫です。
寝る時間になると、お部屋にの炉には火がともり、ベッドの中には湯たんぽを入れてくれます。
初日は湯たんぽの事を知らなかったので、ベッドに入った瞬間、びっくり&幸せ~~♪でした。
そして、このホテルはハイティーがサービスで付いているので、誰でも自由に4時~6時の間にハイティーを楽しむ事が出来ます。
気軽なサンドウィッチとケーキが用意されているのですが、この心配りも素敵です♪
●ダージリンの町&チャイ屋さん
ダージリンの町のチャイ屋さんは「ミルクティー?ストレートティー?」「クリを使っているお店はあるのか?」と、気になっていた私と寿恵子さん。
既に作った紅茶を巨大やかんに入れて、それをコンロで温めて出すスタイルが一般的。
このお兄さんに1杯チャイを注文。
一杯5ルピー(15円)。安!
そして、紅茶はミルクティー。やはりデリーと一緒でクリは使わずプラスチックのカップ。
残念!
「茶葉はダージリンのものですか?」と、聞くと、ダージリンとアッサムのブレンドのCTCを使っているということでした。やはり、ミルクティーにするには、ダージリンだけではインド人好みにならないのでしょう。
ちょっと薄いけどコクのちゃんとあるミルクティーでした。
●想像以上!ゴパルダラ茶園
さてさて、4日目は朝5時にベットティーをお願いして、6時出発でゴパルダラ茶園へ向かいました。
ホテルが朝ごはんパックを作ってくれて、それを持っていざ出発!
途中、ネパールの国境地帯を通り、景色の綺麗なドライブが約2時間続きました。
その後、突然わき道に入ったかと思うと、グームティーの道より遥かにすごい状態の道を進む事1時間。。(><)。あまりのすごい揺れに、「お尻が割れそう~~。」と、思っている頃にようやくゴパルダラに到着。
私達は半分放心状態。。
そして、さらに私達を絶句させたのは、工場が建築途中?!屋根のないエリアもあったりしたり、窓もところどころ割れてる??工場内は異常に暗い。なんだか、すごい状態。
しかも、コンクリート作り。モダンな工場に作り変えようとしているようでした。
でも、そんな未完の工場で作られたお茶は、びっくりするくらい美味!
日本に帰って一番飲んでいるのが、ここでもらった紅茶。
レッスンでも今しょっちゅう淹れていますが、みんなにも香りが素晴らしい!と、大好評の紅茶なのです。
工場に衝撃を受けた私達でしたが、再び3時間かけてすごい道を進みダージリンの町に戻ってきたのでした。
この一日で、今まで余裕モードだった私達が、一気にお疲れモード。
帰ったらホテルでランチを取って、速攻お昼寝をしたのは言うまでもありません。。
写真は茶摘をする女性達。チベット族で、洋服の色使いがとっても可愛い。
そして、茶摘の時、日傘代わりに傘をさしている姿がとっても新しかったです(笑)
●キャッスルトン茶園近くのティールームでお茶タイム
帰国日。お迎えの時にも来て下さったビジュさんが、今度はお見送りの為に来てくれました。
飛行機に乗り遅れては大変なので、随分余裕を見て出発した私達は、途中、紅茶専門カフェ?に立ち寄りました。
不思議なアレンジティーもメニューにある、こだわりのお店でした。
入れかたは、完全にイギリスのゴールデンルール。教室でしているのと全く同じ手順でした。
私が、「この入れかたはインドの人も知ってる?」って聞くと、「インド人はほとんど知らない。」と、言い切っていました。
そうですよね。チャイが一般的なインドではお鍋で茶葉も蒸らす事が一般的なので、ポットで蒸らす方法はちょっと新鮮でした。
でも、そうやって丁寧に淹れてくれたダージリンは、やっぱり美味しかったです~♪
●帰路へ
無事に飛行機に乗った私達は、デリーへ着き、そのまま国際線の空港へ移動し、寿恵子さんは関空へ。私はスリランカへ。
この1週間を振り返って思う事は、噂ほどすさまじい場所でもなく、穏やかなダージリンを満喫できたように思います。
そして、ダージリンに住む人達にゆったりと流れる時間。穏やかな気質。も感じる事ができました。
また、旅には最適なシーズンだったので、天気も良く、景色も綺麗で、お茶に関係なくてもとっても癒される場所でした。
それにしても、このチャレンジャーな旅に参加して、慣れない環境&英語で頑張ってくれた寿恵子さん。
ありがとうございました!
お陰でとっても楽しい旅になりました。